幹部社員を含んで進める会議でのコンサルティングのポイント

幹部社員を含んで進める会議でのコンサルティングのポイント


■呼吸中心の進行


重要な会議があったとします。この会議をスムースに乗り切るためには進行内容も然ること、呼吸もかなりポイントになります。会議に参加したキーマンの呼吸 のリズムに合わせた運営ができると、かなりの確率で成果が高まるからです。特に、何らかの承認をキーマンから得るときなどは有効でしょう。


キーマンの吐く息、吸う息のリズムに合わせて会議を進行していくように留意します。これはキーマンの発言内容よりも、発言に伴う息が吐き終わったかどうかを重視することです。


決して、吐き切ってないときに自分の意見を言ってはいけません。また、吐き終わったと見るや、そのリズムを受けるように「なるほど」等の合いの手を入れ、 もし、異論があれば、そこから同じ呼吸のリズムで己の見解を返します。もちろん、一連の鼓動を乱すような沈黙も厳禁です。


こうやって会議室全体に呼吸のリズムが生まれると、話し切った感、聞き切った感が深まるようです。人は「納得のいく内容」だけでなく、その場の中で「納得のいく存在」を確かめたいという思いが強いからではないでしょうか。


ですから、実践する場合は座る席も常にキーマンの斜め先を押さえ、その人の口元を見続け、かつ、その行為が不自然ではない位置を確保します。


■幹部社員のメンタリティに配慮した進行


管理職など、上位職がメンバーとして参画している会議で気をつけるべき障害がいくつかあります。


障害1:
「管理職になっている自分」に対して、過去の実績が貢献しているから今があると考えている。つまり、いきなり現状否定は「あなたの過去の実績は幻想だった」といった受け方をしがち


障害2:
「管理職になっている自分」を実現させたのは経営陣である。よって、経営陣こそが決定権を持っている。よって、会社の危機を救えるのは経営陣なので、自分はその決定を受けてから努力すべき、といった発想をしがち


こういう前提を和らげるための工夫には以下のようなものがあります。


「現状を一旦肯定してあげる」:
今までの努力があるから、こうやって次の手を考える余裕を持てたということです。


「危機感を自分に置き換えてもらう」:
残りの会社人生は何年あるか数えてください。その残された時間で、やってみたいことを思い描いてください。では、その限られた時間にやりたいことが出来る会社にしましょう。


微妙な精神状態に両足を踏ん張らねばならぬ幹部社員の状況に共感する態度が必要だということです。


2012.4.28
※近況報告で書きためたものを加筆修正

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