中期マーケティング計画について【その3:意味性】

→参考:
中期マーケティング計画について【その1:策定の第一歩】
中期マーケティング計画について【その2:フォーメーション】


管理職クラスの方々にとって有効性の高い中期マーケティング計画書の作り方を見てみよう。まず、マーケティング部門におけるマネジメント、リーダーシップ、フォロワーシップの意味と役割を抑える必要がある。


■マネジメントとは?
・集団のために目標を設定し、計画化し、行動の進捗を測り、目標を達成する
・見えないものを見えるようにし、集団に具体的な方向を与える
・メンバーに機会を与え、評価をする


■リーダーシップとは?
・集団が目標を達成するために、具体的な影響を与える
・対話や行動によって目標に沿った集団の行動を引き出す
・メンバーの能力を引き出し、集団のモチベーションを高める


■フォロワーシップとは?
・集団が目標を達成するために、具体的な行動をする
・行動によって集団の目的に貢献する
・目的に貢献できる能力に気づき、モチベーションを行動の中に見つける


次に、マネジメントのフィールドから個々に考えてみよう


■社会のマネジメント
企業が活動する場となり、そこにも一つの緩いながらも目的とルールが存在する。これをマネジメントするのが社会倫理と税制であり、リーダーシップ発揮のツールとなる。


■企業全体のマネジメント
経営そのものであり、経営者がリーダーシップを発揮し、社員がフォロワーシップを取る関係となっている。管理職はここでは経営への具体的なフォロワーシップを求められる。企業ビジョン、経営計画がリーダーシップツールの代表的なものとなる。


■マーケティング部門やマーケティング・プロジェクトのマネジメント
マーケティング部門が他の部門に比べ特殊なのは、それ自体が商品単位での経営代行の要素を持ち、商品の司令塔としての役割が経営への貢献に直結するからである。


意味性の図解(pdf)


しかし、部門という単位になればそこでは「管理職と構成社員」、「プロジェクト・リーダーとプロジェクト・メンバー」という関係図がでてくる。よって、ここでのマネジメントのツールの一つである「中期マーケティング計画」は自分のリーダーシップとメンバーのフォロワーシップをサポートする作りになっていることが肝要である。


そして、その目指すべき心は「頑張ればできそうな夢物語」である。数字羅列では人は燃えず。かといって、耳心地いい言葉だけでは人は動けないため、まさに、このバランスを書類に織り込むことがツールとしての出来の良さとなる。


・「頑張ればできそうな」の意味
既存商品であればまだ誰も業界でやったことのない全く新しいマーケティング活動のステップ化されたもの、新商品であれば市場創造を目指した具体化された商品開発など。(サービス業であればサービス内容)


・「夢物語」の意味:
現状からストレッチした目標ではなく、ジャンプしたもの。しかし、荒唐無稽ではなく、世間を見渡せば実際に起きたことがあるぐらいの範囲。


2010.9.6

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