マーケティング知識とスキルの習得

「マーケティングを学ぶ」ということと「マーケティングを身につける」ということを以下のように考えることができる。


マーケティング部門や開発部門などで働く場合、知識体系としてのマーケティングとスキル(技能)体系としてのマーケティングの両方が求められる。
マーケティングは実務なのでOJTのように、長くその役割を担うことで習得できるものは大きい。しかし、一般的に知識とスキルがバランス良く習得されることはない。どちらかに過不足が常に生じるのである。


マーケティング知識・スキルの成長パターン(pdf)


ポイントはこのバランス欠如が悪いことではなく、むしろ、必要なプロセスであるということを認識することにある。人が両足で前に進む際、左右の足を交互に出すように、知識・スキルの習得はどちらかが突き抜けた時に、他方を必要とし、それを糧に新たな習得に向かうのである。
バランスを崩しながら進む姿は、向かい風でありながらもタッキングしながら前に進むヨットの動きを思わせる。


さて、これを個人の視点に置き換えると・・・


(1)どちらかに、今、集中すべきことを徹底すること
まずは現場にのめり込むことであり、次には徹底的に書籍などを通じて自分の得たスキルを整理する、といった一点のみを見据えて時間を使う。


(2)不足を感じたら今までの延長線上ではなく、新たな対応を考案すること
どちらかに集中すると、ある一定までは成果が得られる。しかし、それ以上からは停滞感(知識の不足かスキルの不足)を感じるようになる。この時初めて、もう一方方向へ舵を切る。


自分がマーケティング業務でキャリアを構築しようとするとき、外部教育機関や書籍などを通じて知識を学ぶべきか、異動や新たなプロジェクト参画によってスキルを磨くべきかをこういう立脚点で客観化し、選択することが結果的に長期的なゴールに近づくことになる。


2007.8.18

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