ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

10月29日

青森から帰ってきました。ページをたぐれば、先週の金曜日は秋田でした。


アメリカに住む人にとって日本と韓国と中国の違いを述べるのが難しいように、北東北3県(青森、岩手、秋田)の相違はやはり難度が高い問いです。秋田は何度か行ってますし、岩手も盛岡や二戸などにはお邪魔もしたことがります。そして、ついに今回の初・青森で3県を物理的に体験できました。


セミナーで行ったので結局は街中であり、それほど個性も掴んだとはいいがたいですが、魚が旨いことだけはしっかりと体に刻ませていただきました!(笑)


「サメの心臓の刺身」などという海のレバ刺しかと思えるレアなメニューも、その一つです。あとはテンコ盛りのウニと、生よし・焼きよし・干してよしのホタテでしょうか。


ということで、秋田は米、青森は魚、岩手は肉(正確には焼肉屋で冷麺)という区分けで納得しております。

10月25日

このような体験はないでしょうか?


よく使う道をたまたま曲がってみたら、意外なところに出て、「あーこの道はここに繋がっているのか・・・」


弊社のサービスが提供しようとしているものは、個々のマーケティング活動(3Cやらポジショニングやら市場調査やら4Pやら)はよく知っているクライアントが、それぞれのパーツとパーツにに意外な連関があることを分かることでマーケティング全体の効率や効果が倍増することです。もちろん、北極星であるビジネスをはずさないという条件のもとにです。


カーナビのような仕事と言いたいところですが、ちょっと綺麗過ぎますね。もし目指す職業モデルがあればシェルパだと思っています。クルーの登頂のために最適な準備とルートを都度、示したいということです。たまに吹雪に出くわせばビバークも迷わずします。(できれば避けたいところですけど・・・苦笑)


■ES(Employee Satisfaction)とアフェリエイト


従業員満足度(=ES)とアフェリエイト、ともに最近流行のビジネス・キーワードです。この二つのキーワードは同じ潮流の上に成り立っている話をします。


今、世界で起こっていることはすべての境界がメルトダウンしてきていることです。地球と人類の境界が環境という視点からなくなり、国家という境界がグローバリゼーションでなくなりつつあります。


世界のサブシステムである企業も同様の流れに乗っています。従来、会社=提供者度合い100%=社員、市場=受容者度合い100%=顧客という白と黒のシンプルな構造でした。
これが終身効用の行き詰まりや、IT普及での売り手・買い手のボーダーが希薄になるにつれ、純白から白、グレー、黒、そして、漆黒といったグラデーションある関係になりつつあります。


つまり・・・


経営者:提供者度合い100%-受容者度合い0%
正社員:提供者度合い80%-受容者度合い20%
契約社員:提供者度合い60%-受容者度合い40%
パート:提供者度合い50%-受容者度合い50%
アフェリエイト:提供者度合い20%-受容者度合い80%
顧客:提供者度合い0%-受容者度合い100%


数字は強引に作ってますが、こんな風に整理するとイメージが沸くのではないでしょうか。
さて、ここにアフェリエイトが登場しています。顧客でありながら販売に貢献するというのは、提供―受容のグラデーションの一部なのです。


「私は提供者、あなたは受容者」といった区分がメルドダウンしてしまった現在、社員も受容者の一部を担います。ということは顧客満足(CS)が社員ゾーンにも延長されてしかるべき時代になりました。従業員満足(ES)を敢えて語らなければいけない昨今の状況は、アフェリエイトの出現と同じ流れにあるのです。


まったく遠い存在も一本の道で繋がっていたりする訳です。


10月22日

本日は月一回の秋田への出張でした。


今年一番の台風の影響で欠航が相次いだ余波が残っているのか、朝の羽田空港はものすごい混雑で、持ち物検査の行列も今までの中で一番でした。「待つ・混む・並ぶ」は大の苦手なので(得意な人はいませんね)、迂回して離れた入り口まで行ってみましたが、それでも通常レベルの混雑です。


こんな調子ですから、お客さんが全員乗り込むのも遅れ、結局、飛行機は40分遅れで出発となりました。ただ、これはいけないと思ったか、フライトは通常より10分短縮でした。


セミナーでよく話すネタですが、「スーパーマーケットでレジ待ちしないで済んだときと、5分以上待たされたときで、値段が違ったことはありますか?」という質問があります。「ない」という答え、この真意は時間はすべてお客さんの持ち出し、自己負担ということです。


待たせないに越したことはありません、でも、待たせる必要があるならお客様負担を軽減させること、つまり、「その時間も有効だった」と感じさせることがポイントになります。


会社では時間換算で人件費を想定するなら、お客さんの待ち時間も同様に換算したいものです。

10月15日

休暇で滞在していた沖縄より帰ってきました。初めての沖縄でした。


季節外れの夏休みをどうするか?、と考えた挙句、知人の紹介で沖縄でスキューバ・ダイビングのライセンスを取るというアイデアに行き着きました。


自他共に認める「超・晴れ男」です。(理由なし。事実でしか説明できず)
フリスビーのようにびゅんびゅん台風が飛び交う中、図ったように滞在中は良い天候で、またしても、その伝説にエピソードが加わりました。


専門は無人島ツアーの会社で、ライセンス取得講習はメインではないのですが、オススメとのご紹介に甘え、お願いしての受講となりました。ご紹介者Nさん、インストラクター河童さんにひたすら感謝。


http://www.bomb-resort.com/


沖縄は初めてでも、今度は河童さんからいくつか美味しいと評判の店を紹介してもらい、アフタースクールもいろいろな沖縄の味を堪能させていただきました。昼間は塩味オンリーなので、なおさら感動したのかもしれません(笑)。


恥ずかしながら、東京でしか食べたことのなかったゴーヤチャンプルーが旨いことが分かりました。月島のもんじゃも旨い店とそうでない店があるのだから当然のことですね。ただ、そうは言っても、体でしか分からないものは、その場に体を運ぶしかありません。これも事実でしか伝えられないものの一つでしょう。


多くの人々との出会いと気遣いに深く御礼申し上げます。また、何かでお返しできればと思っています。

10月06日

マーケティング・プロフェッショナル・コースの中間発表会がさきほど終了。あとは合宿で、後半戦のプランニング・セミナーを実施し、ファイナルの新製品導入のマーケティング戦略作成へ進みます。


遅い夏休みを前に、課題をテキパキ片付けねばなりません。すると夏休みの前後が、仕事で削れていきます。ならば、アリの一穴見つけたりいう感じで、もう一日、あと半日、侵食が始まるのです。


すでに手帳に「休み」を鉛筆で記入しているところが、勝敗で言うなら、「負け」だったりします。負け越しだけは何としても避けねばなりません!

10月01日

今年の6月にi-podを購入しました。
二、三時間しかバッテリーが持たないタイプです。新幹線などの長距離通勤時の耳栓代わりなので、よくよく考えると帰り道では必ず止まるということですが、せっかくの話題の商品なので買っておくのも仕事の肥やしだろう、と自分を説得してのことです。


すると、7月に新しいタイプが登場しました。一ヶ月も経たないうちに、長時間稼動できる機種のお目見えです。


これまた、せっかくだから、顧客への応対を垣間見ようと思い、「救済してもらえないか」,アップル社へ問い合わせをしてみました。マーケティング・コンサルタントの性ですね。すると、あっさり下取りしますとのことで、ニューバージョンを半額で手に入れることになったのです。やりますね。


実のところ、もし、下取りしなくても腹は立たなかったと思います。なぜなら、当初のi-podを購入した理由がいいかげんなせいか、それほどきちんとした対応も期待してませんでした。
必要な資料としての買い物であれば、そういった顧客不満もいい勉強になったかもしれないからです。


それにしても、600曲入れても、まだ、2.5GBしか埋まってません。40GBも必要ないことだけは明白です。(苦笑)


■「クレーム産業」という自己正当化


コンサルティング先も多岐にわたっているので、業界違いでのマーケティングの巧拙もずいぶん体感させてもらっています。


住宅関連の業界はその中でも拙に区分される方かと思います。出来不出来というより、マーケティングという発想からまだ遠いという意味です。もちろん、こうやってお声をかけていただいているという事実はそこからどうしたら一歩抜け出せるか、という志の表れですので、あくまでも実態としては少し遅れているということです。


多くの住宅関連系で、お邪魔した先方から会社説明、業界案内、顧客課題などを伺うと、必ず「この業界はクレーム産業ですから」というフレーズに出くわします。


商売そのものがクレームを前提としているということです。でも、この接頭句に違和感を感じませんか?そうです、顧客満足を追求しなくても許されるよね、といったニュアンスを感じてしまうからです。


よくよく見ると、ここでのクレームが「いいかげんな品質」から来ているというよりは、「あおられた品質感」から来ていることが主なことに気が付きます。住宅のような大型耐久消費財は選ぶ前と、選んでしまった後と、出来てしまった後、それぞれに段差が発生します。


クレームというと、そのときの応対が大切に見えますが、クレームとは「期待と現実のギャップ」なので、営業が必要以上に期待を植え付けると、次の段差でつまづく率ははるかに高くなります。ありがちな、お客様相談室による速やかな対応こそ重要、という話でまとめようとする前に、配慮すべき点だったりします。


外科手術も、前もってリスクや起こりやすい術後の症状などインフォームド・コンセントによってクレームの根源に対応しようとしてます。


このような仕組みで受注を上げている住宅会社も出始めています。嫌な話を始めにするというのは販売上は躊躇しますが、それも含めて納得してもらえる方々こそ、実はかなり優良なお客様です。その反対に、価格だけに関心のある人のクレームほど、「何かを引き出してやろう」という気持ちが強いので、望ましい顧客とは言えなかったりします。


クレーム産業というより、説明不足産業というのが正確な表示のような気がします。


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