ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

12月31日

本年も多くの方々に支えられ、ここまで来ることができました。
深く御礼申し上げます。
2007年は年初の予想をはるかに超えた多くの人々との出会い、いろいろな出来事を通じて、また新たな自己研鑽ができたと痛感しています。


今年は「ヤスハラ・マーケティング・オフィス開設8周年特別企画」と銘打って、いろいろな活動もチャレンジしてみた年でした。
軽く総括です。


・マーケティング・ワークショップ研究会
1月に立ち上げ、12月で12回という継続性もさることながら、内容的に得ることが多かったことに自信を高め感銘を深めております。
また、ご参加の方々、それと事務局の方々など皆様のご協力なしにはここまではあり得ません。感謝しております。


・メイン・オフィス移転
4月にメインオフィスを中目黒へ移転しました。もちろん、これも新たな刺激を与えるためのものでしたが、オフィス・デザインを外部にお願いし、家具調度品一式を一切合財お任せするという大胆な企画でした。
ここでもプロの仕事を見せてもらいながら、空間が自分に与える影響も肌で実感し、その後を営んでいます。勉強させていただきました。


・ライフ・マーケティング講座
社会的なコミットメントを高めるという観点から、情報をもっと発信すべし、という結論に至り、昨年まで物置小屋状態だったリファレンス・スペースを充実させようと始めました。
しかし、本業とは言えない領域ですので、ネタはあれど整理する時間(時間のせいにしているが、気力不足)がありませんでした。その代り、自分の持っているマーケティング実務知識でマニアックだが使う人には使えそうなものを定期的に掲載させてもらいました。月一回で一年分、12セットが掲載できたことで、ちょっとほっとしています。


実は12回目にあたるものは先ほどアップしてます。
「マーケティング部門における業務区分と時間枯渇の構造」ご参照ください。


これらの活動の分、どうしても忙しさが加速したことは否めません。しかし、織り込み済みの中でどのように発展させていくか、まさに、自分のライフ・マーケティング講座そのものであったわけですから本望です。


などなど、こうやって見れば見るほど、益々、皆々様とのご縁があっての賜です。2007年、すべからく有難うございました。


12月28日

師走の仕事が多かったことも理由ですが、いきなりヤスハラ・マーケティング・オフィス全社合同の研修合宿が組まれました!
一人で温泉に行くだけです。(すみません、何度も同じネタで)


今回は島根、松江の玉造温泉へ着流し旅です。クリスマス後、年末休み前の挟間を狙う閑散期フェチならではのタイミングとなっております。
泉質いいです。鹿児島の妙見、秋田の田沢湖以来の実感です。


さて、一人の会社であれば即行即決、着の身着のままと思われるでしょうが、確かに、そして、あまりにもその通りのなのだが、一瞬の葛藤やら迷いはあるのです。
それがどのようなものか、もし、弊社が多人数の会社だったらこの刹那のゆらぎは何なのか、ちと大袈裟に綴ってみました。社長もいるし、部門もある。当然、それに振り回される人々もいるだろうという妄想です。


【平社員ヤスハラの告白】


ヤスハラ・マーケティング・オフィスの平社員が言うのもなんだが、この会社はワンマン会社だ。社長以外は皆似たり寄ったりの役回りに過ぎない。
この社長が年末は温泉へ全社員参加の合宿だと発作のように叫びだしたせいで、結局、平社員の俺が幹事だとよ。まあ、毎度のことだから、しょうがねえ。


近場でさっさと決めようとしたのだが、何か旨いものを食いたい、社長が余計な注文を付ける。ムッとしたが、じゃあ、蟹かウニかフグですね、と俺が食いたいものを返す。おお、それそれ、さあ平社員君、いまどきどこの温泉でも旨い地のものがセットになっているはずだから探したまえ、てな按配だ。


向こう側で経理部長が俺に向かって両手で×印を作っているのが見えたが、知ったこっちゃねえ。ここんところの仕事で休みもろくにないんだから、温泉ぐらいでも元が取れないぜ。


経理部長を無視し、WEBでさっさと検索して松葉ガニ会席のある温泉を見つけ、いかがですかねえ社長、こんなところ、と斜め目線で社長に擦り寄ってみた。
おお、いいねえ、これだよ君―。で、どこかね?、と社長が顎を緩ませながら聞くので、松江の玉造温泉って書いてありますよ、それがどこか知らない俺は画面をそのまま読んで聞かせた。


すると、いつの間に近くに来ていたのか、営業部長が割ってはいる。島根の松江は遠いですよ、社長。個人事務所風情がそんな大げさなところへ行っては世間が許しません。ちぇ、安心しな、こんな世捨て人な会社になんか誰も関心なんか持ってないぜ、とここまで出かかったが平社員は平社員らしくが俺のモットーだ。笑顔で軽くうなずいてみた。


今度は反対側から資材部長が、いいじゃないですか、そういう体験がいいマーケティングの素材になるんですよ、と押し返す。何がマーケティングの素材だよ、どうせ酔っぱらったらどこで飲んでも同じだろ、そう言いたい気持ちを抑え、平社員としてのモラルに則り、一理ありますねえ、などと穏便な線で場を保たせた。


肝心の社長は板ばさみの空気に逡巡したようで、どちらの意見ももっともである、ここは現場の意見を尊重しよう、とか訳の分からぬ見解で、平社員君どうかね、と尋ねてきた。
おいおい、俺かい。お前さんが行きたいって言ったんだろう、と微かに殺意を抱きながらも、こここそ平社員の辛抱のしどころと勘案し、いやー蟹食べたいっすー、などとお茶らけて見た。案の定、君がそこまで言うなら玉造温泉へ蟹を食べに行こうと、満面の笑みで社長決済が下りたのだった。


あー、個人事務所もめんどーだな、年の暮れにそう思った。


作・演出、そして出演者、すべからく本人。
当分の間、蟹はいいです。(笑)

12月24日

弊社は25日が仕事納めです。
今年もいろいろ勉強させていただきました。このビジネスの有難いところは時流を追いかけなくても自動的に得られるところでしょう。


今何が流行っているかを追いかけていては、いくら時間があっても足りない時代です。クライアントからその業界の最先端を仕事を通じて教えてもらい、そこから時世を眺めることこそ最も効率の良いトレンド学習だと痛感しています。


エンタメ系の会社では「いきものがかり」という単語が飛び交っていたので、「生き物語り」か「逝き者罹り」なのか、いずれにせよ恐ろしげを売りにする音楽バンドで、筋肉少女帯みたいなものかな?、などと思ってみたら・・・こんな感じでした。


医薬系の会社では「ポジティブ・リスト」という言葉のやり取りがあり、自社商品の強みの話をしているのかと思っていました。競合品のポジティブ・リストを攻めるなどとマーケティング的に矛盾した話まで出るので、いかがなものかと首をひねっていたら・・・こんな文脈で使われてました。


世の中の新語、キリないです。


※用語と言えば、こんな単語も迷うのではないかと思い、「顧客満足(Customer satisfaction)をブランドとの関係から考える」をリファレンスにアップしました。
ご参照ください。

12月20日

【第12回マーケティング・ワークショップ研究会】のご報告


ついに、2007年毎月一回の12回目が実施に至りました。
12月19日19:00-22:00に渋谷サテライト・オフィスにて、参加者は11名でした。皆々様のお陰で、一年間会が続きました!御礼申し上げます。


今年最後のお題は「2008年のマーケティング・ワークショップ研究会をどのように発展させるか?」です。主催者ー既存参加者ー新規参加者といった三つの側面から望ましい運営プログラムを考えてもらうというグループワークとなっています。
「ワークショップメニューを考えるワークショップをする」とか「読んだ本から、これをプログラム化する仕組みを考える」とかアイデア満載で、来季への勇気をいただきました。


また、事務局より会員証デザインも提案され、投票によって最終案も採択されました! すべからく、皆々様のご協力の賜です。感謝いたします。
そして、最後の懇親会は渋谷にて語りたい放題、突っ込み放題、切り返し放題という宴会と相成りました。盛況にて大団円です。


2008年度は平日夜参加が難しい方のために土曜日セッションを設定する予定です。詳細決定しましたら掲載しますし、また、過去メンバーにはメールする予定です。


今後ともよろしくお願いします。

12月13日

昨日は中目黒。銀座・新橋徘徊仲間と飲み屋開拓。計5軒。
・・・なのに、終了は22:00でした!
ええ、ですから飲み始めが18:00で、一軒目以外は一杯飲んで御いとまするというワンショット&ゴー。
まるでミシュランの調査員のようです(知らないけど・・・笑)。


「これは良い!みんなにおススメしなくては」飲み屋X2店
「まあまあリピートしそうな平均クリア」飲み屋X2店
「次回はもう存在すらしてないだろう、合掌」飲み屋X1店
こんな星取り表です。


しっかし、中目黒って店が尽きませんね。それも入り組んだ狭いエリアに、いろいろなタイプの飲み屋が脈絡もなくちりばめられています。
それと、どの店も女性客が多く、女一人・女二人・女グループと組み合わせはバラバラなれど全員が飲み慣れた風情です。除く、合掌店。


ということで、友人との所感をまとめると・・・
「新橋はサラリーマンの歌舞伎町」で、「中目黒はサラリーウーマンの歌舞伎町」である。

12月10日

「お風邪にご注意」の季節になってきましたのでメイン・オフィス用に加湿器を購入しました。デザイン優先で±0に、カラーは観葉植物たちの鉢に合わせてホワイトです。


よく考えると加湿器はもっとも利用者の近くにいて欲しい家電製品ですね。
似たような名前の除湿器はどちらかといえばジメっとしたところにいてもらうのが理想です。すると、こちらは利用者からは遠目なので、デザインよりパワーがキーポイントだったりします。


実は、ついこないだまで携帯電話は同じデザイナーである深沢氏のインフォバーでした。12月になってインフォバー2も出ましたね。でも、まだ買い換えません。なぜかと言うと、密かに狙っているのは今度もアンニン・タイプなのです。
噂どおりなら来年春あたりかな?


※「新製品コンセプト開発パターン」で自社の持つ癖を知るをリファレンスに掲載しました。
ご参照ください。

12月07日

仕事もあと二週間。
今年は会社勤めの方も長い休みの方が多いそうで、ご同慶の至りです。


■資本主義と年間計画
会社員時代、あるブランド担当をしていました。食品業界は既に成熟市場でしたので、競合ブランドも明確でした。このような状況ですとお互い手の内も読むための手段もいろいろ出てきます。


ある年、自分が年間のマーケティング計画を策定している時期の頃だったと思いますが、主要競合数社の来期の販売目標数字が入手できた時があります。
市場はもう横ばいの状況ですから、自動的に登場ブランド全ての来期目標シェアが算出できました。


で、全部足してみると・・・軽く100%超えているんですね。つまり、幻想か妄想かは定かではない何かが+・・・%のシェアとなって全ての計画書に憑依しているのです。
当然、現実のシェアは100%以上は足しあがりませんから、計画との乖離は日本のどこかで必ず起こることになります。
来年の今頃はこの中のブランド担当している誰かが、きっと全員だと思うけど、言い訳を必死に考えているんだなあ、と黄昏(たそがれ)てみたりしてました。


資本主義の基本は成長です。お金に利子がある限り、全ての経済活動はそれを上回らねばいけません。そうでなければみんな銀行にお金を預けるだけですから。
よって、成長は常に計画に織り込まれます。たまに織り込みすぎて悲劇が生まれますが、まあ、世の必要悪となってます。


これを個人に当てはめてもきっとそうなのだろうと推察します。会社の中で社員全員の将来の期待ポストを足し上げると今の数倍の役員数だったりするはずです。もしかしたら社長だけでも今の課長の数より多かったりして。
人は自己評価が甘いものだと言いますが、これこそ資本主義の真の動力源ではないでしょうか。


すると、言い訳に黄昏てしまう率も・・・・(苦笑)
さてはて、どこでボタンを掛け違えたのでしょうか?

12月02日

先週金曜日は完全なガス欠のまま重要な会議、それも終日、に突入・・・。
まあ、ここは無理せずプロジェクト・ファシリテイターにお任せして・・・って、自分じゃないですか!
うー、死ぬかと思った(笑)。


土曜日は積極的に休養して、日曜日に資料作成します。
クライアントからのリクエストが二件と当初からの業務二件・・・、いやー、がんばります! 
他の表現が許されないです(笑)。


まあ、そんな日々も自分との能力勝負に没頭できるわけですから、有難いと思っております。
今年の仕事納めは21日です。あと3週間は集中力こそ能力引き出しのカギと信じて、他国の給油艦をあてにせず生きていきましょう(念)。

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