ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

09月29日

【第9回マーケティング・ワークショップ研究会】のご報告
9月26日に9回目のマーケティング・ワークショップ研究会が開催されました。
上期決算末でありながら、10名の参加を頂き光栄です。御礼申し上げます。


予定ではネーミングがテーマでしたが、急遽、新たなお題が発生したためそちらを実施しました。定性調査をする時の刺激物、パーソナル・フレームが今回のワークショップの主題です。
コモディティ商品になると、消費者調査でも意見が出てこなくなります。これは使っているけど、客観的に対象化されなくなってきているので言語化しにくいといった状況です。よって、被験者の頭の中を掻き回す道具がいるわけです。


内容はアイスクリームについてのパーソナル・フレームを地図にしてもらうという作業です。自分でもやってみたのですが、もともと超ライト・ユーザー(出されればいただく程度)なので役立たないかなぁ、そんなさめた態度も束の間、他のメンバー、特にヘビーユーザーに比べて自分のマップの特徴からアイスクリームに対する意識に気づきがありました。
ではなぜ、自分はアイスクリームを買わないのか。結論、キーとなるフレーバーであるバニラ味が好きでないのです。好きな人のバニラ味への思い入れが全く欠けているのです。こりゃ、買わない訳だ、納得です。


終了後は三カ月に一回の懇親会で近所の居酒屋へ。参加者8名。
都内某所に「煩悩を捨てることができる」と「ダイエットができる」とを両立したワークショップ講座があるそうで、この話題で盛り上がりました。
ダイエットに固執してたら煩悩なぞ捨てようと思わないだろうに、という見方と、煩悩を捨てれば食事にこだわりがなくなるので自然とダイエットにつながる、そんな解釈の違いが笑いを増幅させるのですが、こちらは循環論のように納得に至らず。

09月23日

クライアントの新ブランド開発プロジェクトもブランド・コンセプトが固まり、戦略構築段階を経て、アクション・プラン策定に入ります。


次ステップでは分科会を設定するのですが、今回は一度に複数の商品を揃えて市場導入させるために作業量が半端じゃないです。
いつもだと、製品分科会、販売分科会、プロモーション分科会といった3つぐらいで行けるのですが、このケースでは6つあります。それが何かは秘密(笑)。
登場人物の重複もあるため、自分一人ではコントロールできません。必然、キーマンをクライアント側とスタッフ側それぞれから出して構成することで対処します。


まあ、それにしてもこのように大掛かりだと積極的に企画業務を他者に任せなければ不可能です。よって、マーケティング・コンサルタントは戦略について繰り返し耳タコになるようにメンバーに伝達していくことに集中します。ある一定の方角(戦略)であれば、その中では自由にアクションのアイデア(戦術)を出してもらってOKなのです。


ここまで実施してきたプロジェクト定期ミーティングは回数を減らし、全体会議として、オフィシャルな分科会の進捗報告会という役割に姿を変えます。そうです。ここで戦略との一貫性がチェックされるのです。


 「パッケージ・グッズのフォルム開発」をリファレンスに追加しました。
消耗消費財関連の方々向けです。

09月18日

プチ夏休みというか、カレンダー通りの休日に内勤日足しただけというか・・・、いづれにせよ有難いことと思っております。寄り戻し厳しい残暑の昼間に、くつろぎ優先のいい加減な格好でビールといった時間も贅沢でしょう。


■スタイリストの腕を垣間見る
さて、服と言えば、この職業になって急激にスーツを着なくなったので、秋・冬のフォーマル・パターンも乏しくなってきました。そして、購入頻度が減ると選択の幅も狭くなって、いつしか同じような服ばかりがクローゼットに並んでいくことに思案していたところでした。


このサイクルから抜け出すためのアドバイスをもらうならプロに、ということで先般、知り合いからスタイリストの方を紹介してもらいました。オープン・セミナー向けのスーツやら靴やらのコーディネートをお願いし、半日を渋谷周辺のショップにお付き合いいただきました。
もちろん、彼女は事前に店の選定、アイテムの候補など下見を済ませているので、3時間もあれば上から下まで一式完了の段取りです。


彼女がプロであることを痛感したのはショップ店員との会話ですな。リクエストや確認ポイントが素人の域では有り得ないことばかりなのです。また、見立てが鋭いので、「高い=いいもの」に頼らないチョイスが支払う側からしても安心でした。


皆様の気になるところのフィーですが(笑)、彼女用の秋物の靴、つまり現物でご容赦いただきました。

09月11日

さてはて、十日間の夏休みのはずでしたが早くも虫食い状態となっております・・・・なるほど、そうそう、そうなるべきだよね。


新書などの軽い読み物で、ちりじりになりつつある休みにパテを流し込んでたりします。そんな中の一冊、中島誠之助著の「ニセモノはなぜ、人を騙すのか?」に「捨て目が利く」という骨董品業界の表現がありました。


「捨て目が利く」:目利きの修行のひとつ。見るともなく見ている、という意味。


これはビジネス普遍の才です。
同じ会議に出ても、同じ商談に臨んでも、同じ現場に踏み込んでいても、同じカフェで仕事をさぼっていても、もちろん、同じ消費者インタビューに目を凝らしていても、人によって受け取れる意味の深さが異なるのは、まさに「捨て目が利く」かどうかに依ると言えます。
誰もが見聞きしている内容ではなく、その過程で放たれるニュアンスであったり、湧き上がる空気だったりに、貴重な情報が漂っているのです。


ですから、捨て目さえ利けば枯渇気味の夏休みも気力横溢間違いなしと申せましょう・・・ええ、そうです、それですよね。

09月07日

いつもそうなのですが、まったく新しい相手先からお声がかかる時は立て続けです。今月はそういう月のようです。


不意にご連絡をいただき、お会いして、要件を伺って、業務へと繋がって行きます。この時、最も興味を掻き立てられるのは、「どうやって自分の存在を知ったのか?」です。
まあ、マーケティング的に言えば、あっさりメディア接触ルートの特定とかになってしまうのですが、マス・マーケティングとは対極のビジネス・モデルですから、TV-CMでとか店頭からでなど、パターン化された回答はあり得ません。
一回一回が全く異なる接触プロセス、そのいきさつだけを聞いてもちょっとした物語なのです。


なぜなら、マーケティング・コンサルタントとして自分を最初に選定するのは会社ではなく、その中の或る個人です。すると、その人自身の生活行動と物理的に交差し、思想・信条とどこかで共振しているからこそ、仕事の打診となるわけです。
呼ぶに至った経緯を伺っていると、「そうか、こういう人に支持されて自分は生きているのか」、そんな己の発見に惹かれます。


レントゲン写真で生き様を写されているような、彫塑の粘土で過去を肉付けされている不思議な気分が楽しいのでしょう。

09月03日

だらだらと諸事雑感


◆研修の仕事で初めて海浜幕張駅に降りました。幕張メッセと千葉マリンの土地です。


久々の京葉線です。武蔵野線も乗り入れていて、同じレールを走ってます。
そういえば武蔵野線って企画当初は第二山手線と呼ばれてましたね。いまだに周回してる様子はないですが、当初は木更津ー川崎の東京湾を横切り、府中本町まで行く話しだったような気がします。
しかし、もしかするとこれはイキているのかなと妄想してみました。


新木場からりんかい線へ入り込んで大井町へ・・・
大井町から東急大井町線に入って二子玉川へ・・・
二子玉川から溝の口まで延伸させる予定の大井町線をさらに梶ヶ谷(現在:貨物駅)へ新たに少しだけ建設すると、その先は既に出来上がった線路が府中本町まで続いているので・・・
あら凄い、なんと武蔵野線が第二環状鉄道に出来上がりとなります。


誰が一周回るんだよ、という配慮も関係なく、ただただ夏の絵空事です。


◆懇親会にて神泉の鰻屋へ。
マーケティング・ワークショップ研究会の事務局などなど、裏方をお願いしている方々の慰労を目的に主催させていただきました。サテライトオフィスの大家の社員のご協力があってのコミュニティです。
まして、個人事務所にはとってとてもとても有難いことなのです。皆々様には御礼申し上げます。


うな重は関東風でオーダーから50分という本格的なもので、フワフワさが美味かったです。その後、馴染みの渋谷のバー、ブートレッグの大きなソファーになだれ込むように二次会。深夜の底へゆらゆらと沈んでいきました。


◆来週から10日間の夏休み・・・はたして履行できるでしょうか?
今週末は新製品最終コンセプトを絞り込むためのフォーカスインタビューが予定されています。いくつも候補案はエッジが明確なので、刺激物につられての消費者からの反応が期待できます。「頼むよー、休みかかってるからねー」と祈りながら臨席する所存です。


今回は調香師の方がプロジェクトに参加しているので、香りの勉強もさせていただきました。人間にとって、いえ、生命体にとって最も原始的な感覚である香りもなかなか奥が深い世界です。
プロフェッショナル曰く、自分は「スパイシーな香り」が好きなのだそうです。
えー、これ以上はボキャ不足にて説明不可です。

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