ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

08月27日

静かな週末を過ごしています。
※但し、選挙演説カーを除く。


オフィスの机やテーブルは書類やら本が積まれては崩れ、そこにまた新たな資料が乗せられては埋もれを繰り返した結果、山脈を成しています。この二ヶ月の嶮しかった仕事の足跡のようです。


次の舞台を迎え入れるため、ゆっくりと後片付けをしています。しかし、不要な書類も読み終えた本も、保管すべき書類も読まねばならぬ本も無秩序に集まっているため、どのように整理したものか都度、迷います。


■来る世界


インテグラル心理学で印象深いのは、心理的な自己成長は過去の自己を否定するのではなく、いままでの自分を包み込むようにもう1つの大きな自分の存在意識に目覚める、というものです。これは過去か未来かといった二分法にはない新しい意味合いを教えてくれます。


AとBどちらかではなく、AとBが対立するならAとBを同時に成立させるより大きな枠組みCを創造し、そこからもう一度、AとBの有益なもの不要なものを残し削っていこうという発想に繋がります。


たとえば、官僚組織は怠惰を生みサービスの質を落としやすい、民間組織は営利に取り付かれサービスの公共性を損ないやすい。


郵政の話も、何が問題を引き起こしているのかを考えると、官か民かというではなく、問題を解消するための新しい最善のフレームを創造すべき世界到来の鐘の音のように聞こえます。最近のNPOという形式の広がり、企業による非上場化などは既存のフレームでは耐え切れない時代への挑戦ではないでしょうか。


まったく新しい組織フレームが出来るとしたら、それはきっと旧来の官僚対企業といった枠組みを否定せずに包み込みながらも、それぞれの要不要を特定できる基準を示す人類(国民?)の成長の産物のはずです。


残念ながら、それが2005年の夏でないことだけは確かなようです。

08月21日

土曜日はサービス産業の会社で経営幹部向けのマーケティング・セミナーを実施しました。
休みの反動か、お盆明けから業務が一気に立て込んでいます。


9月の夏休みまではただひたすら従事させていただきます。(笑)


セレモニー・サービスの会社ですので、通常のモノ・マーケティングのフレームでは説明がつきにくいカテゴリーを扱います。よって、4Pを4C(コンテンツ、コスト、コンビニエンス、コミュニケーション)へ差し替えたものを準備させてもらいました。


特に、コンテンツをコンタクト・フローから設計し、戦略にあったキーベネフィットの提供部分とコスト削減に集中する部分を区分け、フロントとバックヤードの価値創造の関連図構築など、モノ・マーケティンングにはない要素が入ってきます。でも、アクション・プランとなるマーケティング・ミックスでは随分と内容が変わりますが、戦略部分は共通です。


ワークショップで進行していくと、マーケティング戦略部分での課題が散見されるサービス・メニューがいくつか出てきました。当然のことながら、それを現場のアクションで吸収しようとしてあがけばあがくほど、無理・無駄が雪だるま式に発生します。


その解決にはマーケティング戦略まで戻る、それでも整合性が取れない場合はビジネス戦略まで帰る、というところを理解してもらえるように努めました。


上位概念でのミスは下位の概念では救えません。こういうケースで一番問題なのは、現場の犯人探しや実績の帳尻あわせなど、社員が疲弊していくことです。現場の努力は、その戦略に則っているかどうかで評価されるべきですが、戦略が貧弱だったり、なかったりすると汗の量で良し悪しをカウントされてしまうのです。


「がんばりが足りないから・・・・・なんだ」というのは短期的には通用しますが、長期的には徒労感に置き換わっていきます。


弊社での短期とは、残りの8月一杯ぐらいでしょうかね(笑)

08月16日

弊社のキーカラーはオレンジ色と水色です。


ただ昔からそう決めていただけなので、特にジンクスはありません。このHPもデザイナーさんにはそれをお伝えしてこのようになっています。


「マーケティングの基本&実践力がイチから身につく本」が三版目になったそうです。表紙のカラーがオレンジ色なのは偶然ですが、気に入ってます。


marketing-ichikara.jpg


なんかジンワリ売れているようですが、ことこの書籍に関しては編集スタッフの力が結果となっていると断言できます。なぜなら、今だから言えますが、この企画は回りまわって自分のところへ来たという経緯だけでなく、当時、もう一件執筆を抱えていましたので、あっさりお断りしたんです。ムリですよって。


間に紹介者もあったことなので、失礼のないようお会いしてお伝えしようとしたのがアダというかご縁というか・・・・、編集の方の熱意、いや、ウンといわなきゃ帰さないビームとでもいいましょうか・・・・除け切れず、という顛末です。


その分、編集スタッフの協力は大きく、特に初心者目線でまとめるという点についてはさすがでしたね。今回の重版はその功績です。


さて、もう1つ抱えていた執筆案件はどうなったかというと、実は、やっと、本日、原稿を納品させていただきました・・・・遅い・・・・遅すぎる・・・・・。申し訳ないです。でも、いっぱいいっぱいで、かなり脳ミソを使いました。知恵的臨死体験をさせていただいたというところでしょうか。


素敵なお盆休みももう終わりです。(苦笑)

08月13日

東京はここんところ夕立が続き、卒倒するような暑さからは遠ざかっています。


毎週夜に屋外でテニスをする身(ボディ・メンテナンスです。これも仕事ですな)としては、出かけるか否かの判断が難しいのですが、それをちょっとだけ和らげてくれるのが東京アメッシュです。


しかし、なぜ東京都下水道局がこんなものを提供しているのか・・・謎です。それも、かなり小まめにバージョンアップしています。
見てて楽しいのですが、使いきれない小技の数々。
まさに、機能的ベネフィット追求を卒業し、情緒的ベネフィットにラダー(価値連鎖)を上がってるというところなのでしょうか。


それ以外にも、バーチャル下水道なんぞ、そこまでやるのか!、という姿勢に畏怖さえ覚えます。


恐るべし東京都下水道局、なめてかかると痛い目に会いそうな公共機関です。

08月11日

10月からのヤスハラ・マーケティング・オフィス新展開について、昨日も恵比寿にて知人らと食事会で相談させてもらいました。
もう相談というより、実施の詰めという感じなのですが、マーケティング・コンサルタント育成と業務サポートを兼ねて人を採用することを考えています。


独立から5年経ち、それが世間様からの評価をいただけたことの結果であるなら、社会へのコミットメントを高めることが次のステージではないかと考えています。
ただ、プロフェッショナルな人々とのネットワーク型でのサービス提供が根幹にあるので、どのように組み込むか、または、他の良いやり方があるかなども算段しなければなりません。


まあ、一歩踏み出すことだけは決めました。
動けば風景も変わります。風景が変われば見えなかったことも見えてきます。そうなれば新たな己の立ち位置に気づき、進むべき方角も定まるかも知れないからです。
いつもクライアントに言っていることが、自分に返って来ているわけです。

08月08日

◆お詫び
珍しくメールがまったく来ないので不思議だなあと思っていたら、受信メモリー不足で受付できない状態になっていました。


関係各位の皆々様には大変ご迷惑をお掛けしました。
こまめに既読メールを削除せねばいけないところに、リサーチなど大型添付メールが多発したためあっという間に上限値になってしまったようです。
言い訳しても虚しい・・・(恥笑)


◆業務
今週はWEBビジネスに関しての「ムリハヤ」リサーチ案件(※無理やりにでも早く、ちなみに「ナルハヤ」はなるべく早くの意)が一件あるので、そこが勝負どころです。


◆本
月一回参加する心理学の勉強会つながりで、エニアグラムを教えてもらい、本を購入しました。5年前の話題を完全に周回遅れでフォローしてます。マーケティング・コンサルタントとは思えませんね。


血液型や四柱推命のたぐいかと思っておりましたが、うーむ、自分のタイプって無茶苦茶当たってます。また、その解決方向もまさに今、進んでいる方向ではないですか。
だから精神的には充実感があるのか・・・・納得しました。

08月05日

今週は火曜ー水曜ー木曜の三日外勤でした。
セミナー合宿あり、新製品開発のための作業フレーム提案あり、ブランド・コンセプトのブレストなどで、木曜日夕方は完全にガス切れ。これは先週の疲れが取れてないことに起因してるような気がします。働きすぎ。


そんな中で、モバイル用のPCも稼動しなくなってしまいました。これはガス欠ではなく、明らかにエンジントラブルです。
周囲にお勧めPCをヒアリングし、仕事の移動中に立ち食いソバ屋に入るノリで即買いしました。
なんか、文房具のようになってますね。


セミナーはマーケティング・プロフェショナルコースの初日でした。
今期は、コース内容に沿ってはいますが、自社に持ち帰ってメソッドを使いこなすという観点を強調してます。


例えば、新製品開発の戦略書作成においては必要なスコアは市場性・受容性・収益性の3つであり、他のスコアはプランニングのプロセスを決めるものに過ぎないことなど、経営会議で一人歩きする重要な数字(この三つ)と提案時に役割を終える傾向の数字(パッケージデザインのテスト結果など)のメリハリの効いた使い方を徹底して理解してもらおうとしてます。


これらは現場という人ごみの中でも、知識箱から最適な道具を取り出し、素早く組織をハンドリングする視点を身に付けてもらおうという意図からです。
きっと、マーケティングも文房具のようになっているんでしょうね。


08月01日

なかなか忙しい7月でした。
8月は理想のペースに近いようです。お盆のせいか・・・。


仕事時間はクリティカル・ミニマムを志向してます。
贅沢を言わせていただけるなら、これ以下であれば立ち行かなくなる量まで削りたいというわけです。


しかし、個人事業が請け負える仕事量は小川の水勢のようなもので、雨が降ればすぐに溢れ出し、晴天が続けばあっという間に干上がってしまいます。
ですから、雨季乾季に左右されないためには、水源は湧き水で、常に一定の清水がこんこんと湧き出るのが理想です。
ならば、大きなテーマに挑み、自ら深く考え抜いておく習慣こそが肝要ではないでしょうか。
知恵の山を背景に持っているならば、その麓の伏流水を導いて、川を潤し続けてくれるからです。


そのためにこそ時間を割きたいものです。

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