ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

11月26日

今日は月一回の定例の心理学勉強会でした。参加者から教育現場での実践例のプレゼンがあり、深く感銘しました。


「儲けた、損した」の世界で生きている中で、心理学の応用はどうもプロモーション・チックになってしまいます。もう少し大きいところを見据えたいものだ、と、いつもながらの自省で終わりました。


勉強会では、簡単な瞑想方法によるリラックスも紹介してもらい、呼吸に原点を持つ大切さを再認しました。


■ちょっとしたコンサルティングの小技【その1】 
※その2はいつになるか不明


重要な会議があったとします。この会議をスムースに乗り切るためには進行内容も然ること、呼吸もかなりポイントになります。会議に参加したキーマンの呼吸のリズムに合わせた運営ができると、かなりの確率で成果が高まるからです。特に、何らかの承認をキーマンから得るときなどは有効でしょう。


キーマンの吐く息、吸う息のリズムに合わせて会議を進行していくように留意します。これはキーマンの発言内容よりも、発言に伴う息が吐き終わったかどうかを重視することです。


決して、吐き切ってないときに自分の意見を言ってはいけません。また、吐き終わったと見るや、そのリズムを受けるように「なるほど」等の合いの手を入れ、もし、異論があれば、そこから同じ呼吸のリズムで己の見解を返します。もちろん、一連の鼓動を乱すような沈黙も厳禁です。


こうやって会議室全体に呼吸のリズムが生まれると、話し切った感、聞き切った感が深まるようです。人は「納得のいく内容」だけでなく、その場の中で「納得のいく存在」を確かめたいという思いが強いからではないでしょうか。


ですから、実践する場合は座る席も常にキーマンの斜め先を押さえ、その人の口元を見続け、かつ、その行為が不自然ではない位置を確保します。


呼吸法の活用一つ取っても、相変わらず「儲けた、損した」ゾーンから抜けてないのが、ちと情けない気もしますが・・・・(笑)。

11月23日

とある水曜日の出来事です。
都心から離れた場所で一泊二日の仕事をしていました。夕方にそれも終わったので、以前から必要としていたものを最寄のデパートで買おうと決め、立ち寄ることにしました。今日ならそそくさと購入できると踏んだからです。


しかし、郊外にあるその百貨店は非常に混雑していました。これは景気が良くなったことの表れなのか、それともその店の集客力がアップしたからなのか、などとマーケティングの角度で思考しながら、電車に揺られて帰宅したのでした。


その日が祭日であることに先ほど気がつきました。(恥)最も説明力があります・・・当然ですな。


休日返上で働いてしまいましたが、明日は内勤日です。とある木曜日にこそ行くべきでした。少しだけ後悔してます。(笑)

11月20日

金曜日は久々の飲み会。
銀座を明け方まで彷徨ってました。(笑)


仕事が翌日に控える平日はアルコールを取らない主義なので、反動がでるのでしょうか。その肉体的な必然として、土曜日、這うようにして目黒での打ち合わせに伺うことになりました。簡単な事前打ち合わせなのが救いです。


大手小売業での社内セミナーも好評をいただきながら、シリーズ半分を越え、半年間のマーケティング・プロフェッショナル・コースも最終回が発表会で終焉しました。精神的な帰結として、お陰さまで一息ついています。


最近、小説を読みます。最近というのは、普段疎遠なジャンルなからです。でも、5,6年周期で「小説読み」の波がやってくるのです。そうなると評判の良いものを片っ端からという状態になり、この凍結期間に登場した人気小説を一気にキャッチアップします。つまり、文庫で後追いするわけです。(笑)


波によって純文学系だったり歴史小説系だったりするのも、きっと何か意味があるのでしょうけど、今回はミステリー系で塗りつぶす予定です。本格の宮部みゆきから爆笑の霞流一まで。


その間、ビジネス関連の書籍はお休みです。まあ、ほっといても「仕事本読み」の波はやってきます。それも短い周期で。


11月14日

月曜日の内勤日です。
寒空の下、本を抱え、お気に入りのカフェへ。


黄色や茜に葉を染めた桜並木を歩き切ると、ちょうどS大学病院に行き着きます。そこからは駅前の商店街になり、目指す喫茶店もその一角にあります。


途中で見上げた銀色の病棟は近代的なビルのせいか、この界隈でもひと際威容を誇っています。裏手の住宅街には大学校舎があり、こちらは瀟洒なキャンパスで好対照といったところでしょうか。白衣のインターンや看護士学校の生徒らしき人たちとすれ違うのも、学びが現場と不可分な仕事だからと言えます。


でも、臨床と研究が一体になるのは医学だけではありません。


■マーケティングという敷地の二棟


マーケティングに区画があるとすれば、そこには大きな二棟の建物があります。臨床棟と研究棟です。臨床マーケティングは、当然のことながら実践の場です。医学も人の命を扱うことが基点ですから、臨床なしの研究は意味がありません。


ビジネスで活用される臨床に関するマーケティングはここ数年、急激に多様化しました。大企業からベンチャーまで、何らかの形でマーケティングが意識され、それがテクニックとして臨床の場に適用されています。


商売のための日々の知恵であれば、臨床で得られた知識や知見が研究棟に持ち込まれることは後手にも見えます。しかし、研究という知恵の一般化作業は別の役割を持ちます。


どんな会社でもマーケティング活動を一人で行うことは稀です。(個人事業主、つまり、自分のような者ぐらいですね)よって、組織が同じマーケティング概念を共有し、同じマーケティング用語で会話できるようになるためには、ある一定の一般化された知識が役に立ちます。


そういう意味で、マーケティングの研究棟からの情報発信もビジネス現場にとってとても重要だと思っています。正直なところ、コトラーの4Pなどは臨床現場では使いにくいフレーム(パッケージデザインとプロモーションの関係、チャネル開発営業とプレイスの関係など)ですが、誰もが容易に理解し、共通語として意思疎通が出来るという点ではとても有難いものです。


いづれにせよ、マーケティングを生業とする者にはこの二棟を身軽に行き来することが求められていると思っています。

11月10日

◆新製品開発のためのパッケージデザイナーを探しています。
ということで、関係各位へのご紹介お願いメールを通じて、候補の方々を集めることが出来ました。どこのデザイナー&デザイン事務所でも作品集をWEBで提示しているので芸風が分かります。


実績より、この芸風を重視して適任の方を選ぶようにしてます。過去の成功は次の不成功なので、あまり当てにならず、この芸風のかもし出すものが狙っている業界やカテゴリーでは斬新かどうかが鍵となる基準なのです。


◆プライドと謙虚さの折り合い
いろいろな関係から、いろいろな人々とお会いする機会があり、その結果、多くの会社の社風も何となく伝わってきます。最近の業績がかんばしくない某有名企業の社風について話をする機会があり、個人的に持っているその企業の感想を述べさせてもらいました。


この企業はプライドが高く、それが災いを起こしている会社と見てましたが、話し相手からも同様のエピソードが披露され、プライドを持つのは素晴らしいことに違いないが、なかなか謙虚さと折り合いを付けるのは難しいのだな、と感じます。「おごれるもの久しからず」、今だに通用するというのは人の業の根深さの証でしょうか。


◆ちょっと合間に読んだ本
どうしても仕事中心の読書になってしまうのですが、ふと出先で時間が空いたときなど、最寄の本屋で1、2時間で読めそうな新書などを仕入れ、カフェにてくつろぎます。


羽生善治の「決断力」がそんな最近の一冊です。
将棋は門外漢であり、この超有名人がどう強く、どう凄いのかに関しては理解しているとは言いがたいのですが、直観力を重視する棋士という話に興味を持っていました。


彼は己の棋風にこだわらないことを重んじています。なるほど、棋風をかもし出せばそこに対処するべき逆風を吹かすことも可能なほど、きわどい実力差の世界なのでしょう。

11月07日

こうやって独立して5年以上も生き長らえていると、人々からの質問もいくつかのパターンに区分けできてきます。仕事に関するものから、そうでないものまで。マーケティング以外への興味のほとんどは「生き方」に関する話のようです。


■FAQ


「なぜ、独立したの?」
「なぜ、コンサルタントを選んだの?」
「なぜ、個人事業のままでいるの?」


このあたりが3大FQA(よくある質問)です。サンプル数が増えてきたお陰で、この三つによって質問者の内面に違いがあるのが分かりました。


「なぜ、独立したの?」
→基本的に会社員の人。現状の選択肢に独立というものがまったくない人


「なぜ、コンサルタントを選んだの?」
→こちらも会社員が主体ではあるが、心の中で独立志向があり、実現はともかく、具体的な情報を集めている人


「なぜ、個人事業のままでいるの?」
→すでに独立開業した人。上昇志向があり、ビッグを目指す人


それ以外で微妙な発言は「勇気ありますね」ですね。


これは質問になってないのが特徴で、既に独立することのメリットを十分認識した会社員の人が、それでもメンタリティとして踏み切れない自分に対して叱咤する意味も含めて発する時が多いようです。


※追記 本田美奈子さん訃報について


まだ独立なんぞこれっぽっちも考えていなかった会社員時代、あるイベントの現場運営を任された。それは、ちょっとしたショーが組み込まれたもので、前座として、これもまだ駆け出しのアイドルが呼ばれていた。それが本田美奈子だった。


歌がメインでない舞台だったので、アイドルとしての要素をすべて備えている典型的な女の子であれば誰でも良いという基準で選ばれたのだ。


しかし、彼女は場や状況にひるむことなく、その歌手としてのエンターテイメントをたかだか10分にも満たない時間にこれでもかと詰め込むのだ。「プロだなあ」、言われた仕事なら何とかこなせる舞台裏の青っちょろいサラリーマンにも、その根性が伝わるほどだ。


それ以来、彼女はガッツが違うエンターティナーだと、いや、エンターティナーこそガッツの別称なのかもしれないが、少なからず敬意を払っていた。


そういった思い出を与えてくれたことに深く感謝し、ご冥福をお祈りします

11月03日

11月早々、大型の案件があり、かなりナーバスでしたがそれも無事終了しました。この月のスケジュールは例年厳しいので、そのオープニングのようです。


今週は新製品コンセプト開発に関するレポート作成、ブランド・コンサルのための準備、ブランド・セミナーのための新しいワークショップの作成、などに押されまくることになります。


今回の新ワークショップは、コンサル先で評価の高いラダリングによるブランド・ストーリー構築を初めてオープン・セミナー用に調整して、実施します。ご参加の皆様。期待してください。


それと2005年マーケティング・プロフェッショナル・コース参加者のための卒業後にスキル・アップをフォローするための推薦図書一覧も作る予定です。これも初めての試みだった個別ヒアリングを受けてのことです。個別ヒアリングは一人15分ー20分が精一杯なのですが、思った以上に評判が良いため、次年度もプログラムに組み込もうと思っています。


内勤日は激減ですが、いつもの仕事が沢山あって忙しい、というのではないところに納得しています。

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