ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

03月31日

4月より、ヤスハラ・マーケティング・オフィスの営業時間が変わります。


アウトプット・データ=月次営業実績(コンサルティング、セミナーなど)、インプット・データ=月次習得実績(読書数、文化活動数など)も過去3年分になり、いろいろなことに気づかされます。


特に、最近はこのバランスが崩れ、極端なアウトプット重点型になっていました。もちろん、ひとえに多くのお客様からお仕事のご依頼ををいただいた結果で、誇るべき話です。しかし、やはり、弊社の目指す世界からはちょっと外れたところまで来てしまったような気がしています。


そこで、ついに、この4月1日から弊社の営業時間を減らすことに全社員一致で決定しました。(一人ですから投票した訳ではないですけどね・・・笑)これによって、内勤時間が前年比+30%ほど増えます。年初に、スペース作りの必要性を近況報告にも書かせていただきましたが、ここで具体的に実施しようと思います。


もっと深く考える。いまだ未知のものに触れていく。さらに高い志を育む。そんな青臭い気持ちを、まずは形から示そうという話です。当然、アウトプットの質が向上することに繋がっていきます。


アクションプランはいたって簡単。手帳に「ここ内勤日」と線をススーッと引くだけです。あとはワーカホリック社員の白消しによる反乱を警戒することですかね。


03月29日

クライアント先では「先生」と呼ばないようにお願いしています。これは謙虚で言っているわけではありません。商売上の危険を避けるために、実利としての振る舞いです。


危険な状態というのは、


コンサルタント>クライアント


といった、無条件でこちらのアドバイスやアイデアを受け入れる姿勢です。
できれば、


コンサルタント=クライアント


に、したいのです。
対等であることが、お互いの考えを補強しあうからです。
でも、本当に望ましいのは、


顧客の未来の実現>コンサルタント+クライアント


だったりします。
テーブルの真ん中に問題を挟んで向き合う関係ではなく、向かい風の中を目標へ励まし合う関係とでも言いましょうか。
そして、


顧客の未来の実現>コンサルタント+クライアント>過去の仕事の仕方


なんてところまで、双方が思い描いて難題に取り組めれば最高です。
で、その一歩が、「先生」と呼ばず「さん付け」にしてもらうこと。


※オープンセミナーは「先生」でもOKです。
いちいち注文付けるのも、それはそれで大人気ないですから。(笑)

03月27日

なじみの喫茶店に、本を数冊抱え、いつものメニューで過ごしていたところ、向いの席に若い女性が座りました。あでやかな黄緑色のセーターです。目が染まりそうです。


ふと、目を横に移すと、そこにはレモン色のカットソーの女性が本を読んでいます。この二人の並ぶテーブルの先には、茜色セーターの年配男性がソファーに座ってい新聞を読んでいるのが見えました。


緑と黄色と赤。
あれ、自分の洋服に目を移せばそれはサックスブルーのセーターではないですか。


ふうん、と感心しながら、せっかくだからと周囲を見渡してみると、隣のボックスには青のブルゾンの男性、そのはす向いにはグレーのカーディガンの女性です。あとは、紺色のジャンパーの男性、茶色のジャケットの女性、黒いウインドブレーカーの男性となっていました。


緑、黄色、赤、水色、青、藍色、茶、灰色、黒。9人の客で9色。
それぞれの色の持ち主がみんな一人で、カフェで本を読んだり新聞を眺めたり携帯をいじったり、物思いに耽ったりしてるのでした。


果たして、この偶然が意味するものはなんだろうかを考えました。


つまり、春なんだ、ということですね。

03月25日

グループインタビュー最終日でした。
4セッションをそれぞれ消費者行動で区分した後半戦です。(まあ、いつも行動で分けて、そこでの心理を揺らす機軸を発見しようとしているわけですが・・・)


今回、既婚女性を対象にしてます。仕事にはまったく関係ないのですが、初めて聞いた単語がありました。


プリザーブド・フラワー


世界は今日も明日に向かって変わり続けているのだ、そう実感しました。

03月23日

最近感じること。「手帳が大きすぎる」ということです。ずーっと同じ手帳を使ってきているので、生命体でもない限り膨張することはないはずですから、サイズは変わってないと推察できます。それでも、握るたび、開く都度、粗大感が高まるのです。


携帯電話のせいではないかと睨んでいます。メールの受発信も日々増え、使用頻度は上がる一方ですから、この携帯という部分が感覚に影響を与えているという見立てです。
環境は相対的なものだと痛感します。


手帳をダウンサイズするか、いっそ、携帯電話を手帳代わりにするか迷ってます。


■強味、弱味、そして、無味


マーケティング戦略策定をサポートするとき、可能な限りその企業やブランドの強味を生かそうと努めます。SWOT分析など、クライアントと「強味は何か?」を共有しようとするわけですが、実際には強味が見えないことも間々あります。コンサルタントに声をかける会社であれば、かつての強味が弱味になってしまっているからこそ、もがいているとも言えます。


こういった場面では無理して「強味はこれである」などと、微に入り細を穿つことはしません。
それよりも強味でも弱味でもない無味なものから磨けそうなものを探すようにしてます。


無味ですから、現時点では可もなし不可もなしの領域です。でも、メーカーだったら技術開発、サービス業なら接客マインドなど、ブランドになるための基本価値が組み立てられそうな部門、人に賭けます。ある意味、競争優位を作れる確証はありません。しかし、走り出してからスキルを高めることも有り得ます。


環境が相対的なものであれば、自分が動けば景色も変わります。桜も霞も同じ遠さにあるように見えていても、手前の桜は大きく動き、先の霞は動きもしません。
気がつけば、適応しようと反応してくれるかも知れないのです。

03月17日

新製品開発でネーミングの段階にまで来たものがあります。なぜか製品開発が複数案件に増殖しているのは・・・気のせいだろうか・・・。それはさておき、優秀なクリエイターを集めて、オリエンテーションのサポートをしてます。


■ネーミング・オリエンテーションの意味


ポジショニング作成段階(ターゲット、ユーザーベネフィットなど)が確定すると、今度はシンボル作成段階に入ります。ネーミングは当然、その第一歩になります。ちなみに、直営店舗やWEB販売をしているところでは、シンボル策定が終われば、コンタクト・マナー(ブランドらしさの核となる接客ルール)まで行きます。


さて、シンボル作成は主に、ネーミング→ロゴデザイン→マーク(アイコンなど)→キーカラー→その他、という優先順位で作業するのが一般的です。この世に生を受けるのが自然のなかでの存在の始まりなら、名を受けるのは社会での存在の始まりを意味します。


新製品にとっては、論理的な枠組みから、初めて情緒的な枠組みをもらう時にあたります。
ポジショニングからシンボルへ移るとき、マーケティング担当者のセンスが試される最初の場面なのです。


ネーミングをクリエイター(社内、社外を問わず)にオリエンテーションするということは、右脳左脳変換モードを駆使するだけでなく、思いをどう託すか、それを理性的に伝達できるかがポイントになります。


大まかな方角の提示。必須項目の単純化と具体化、不可項目の単純化と具体化などまで、クリエイターの息が詰まらないようしながら、どこか遠くへ走り出さないようにする手さばきが求められるのです。


ネーミングをきっちりオリエンできるなら、他のシンボル開発は随分と容易になります。一直線だからです。パッケージグッズであれば、パッケージ・デザインさえ大まかに見えてきます。
但し、ポジショニングをきっちりしてないと、矛盾や迷いが噴出して、収拾がつかなくなります。


面倒くさい、辛気臭いといってポジショニングからシンボルへの論理的規定のトンネルをくぐらずに進むと大変なことになりますのでご注意ください。確かに、ネーミングだけ好きなように作って、選ぶほうが、その場は楽しいですからね。まあ、気持ちは分かりますけど・・・(笑)。


失敗の確率を下げたいのであれば、マル必です。

03月13日

一週間のオフでオーストラリア、ケアンズに行ってきました。
(これが、前週が慌ただしくなっていた理由です)


オーストラリアの知人がMelaleucasというホリデー用貸し別荘(こちらではポピュラーなレント・ハウス)を新たに造ったということでお邪魔させてもらったわけです。


ポートダグラスという有名リゾートに近く、人がほとんどいない海岸沿いにあります。デザインに凝った館なのに、家と浜辺の間にはヤシの木しかありません。


このサンダーバード二号が離発着しそうな光景に溶け込み、身も心もくつろげました・・・、いえ、くつろぐはずでした・・・、もとい、くつろいだけども心配も絶えなかった、というところが実際のところでしょうか。


何せ、カテゴリー5(五段階の最上級)の台風が三十年ぶりにこの地を直撃してきたのです。さすがの晴れ男もこれだけ大型にになると避け切れません。上陸前日は、庭やプールの周りにある家具や調度品を収納するお手伝いをすることになり、結局、ゲストがアシスタントになってしまいました(苦笑)。


それでも、数日はTシャツと短パンと裸足のいでたちで、波と木々と鳥のざわめく音だけに囲まれながらボンヤリと過ごせたのは有難いことです。特に、絶望と思っていたスキューバ・ダイビングも最終日にツアーが復活し、参加することができました。


グレートバリアリーフのミルンリーフ(Milln Reef)にてライセンス取得後最初のダイブです。少しだけ晴れ男の片鱗を発揮できたというところでしょうか。(笑)


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このMelaleucasは日本人の方々の利用も期待しているそうです。ご興味のある方はどうぞ。
既に、オーストラリア現地の人たちからは予約が入ってきています。


今年、一月に出来たばかりという新しさだけでなく、インテリアや内装もかなりこだわっているので、それだけでも優雅な時間が過ごせます。オーナー夫妻は日本に住んでいた時期もある親日家です。

03月05日

新規コンサル先であるE-コマースの顧客分析が上がってきました。今回は、かなり最先端な解析ソフトを使って、購買履歴のみでどこまで解説できるかにチャレンジしてます。


基本構造はこんな感じです・・・・
(マニアックなマーケティングの話ですので興味のない方にはつまらないと思います。すみません)


「商品全体ー購入者全体」という二区分を「商品全体ー商品クラスターー購入者クラスターー購入者全体」という四区分に置き換えることが第一のステップです。これで、分析するときの要素をあるグループにまとめることが出来ます。(商品数300、半年での購入者数1万人から、商品群数5-10程度、購入者グループ5-10程度に)まずは、膨大な情報を意味を持たせながら圧縮します。


次に、購入者グループの関連を推定します。これは時系列での購入商品群が変化していくパターンから進化の仕組み、購入中止の仕組みを分析することです。ここまでが、PCでの仕事になります。


さて、ここからは人的知恵のゾーンです。商品クラスターごとにキーとなるプロダクトがあると想定し、次の進化を生むものはなにか、次の中止を生むものはなにか、といった心理的な意味(商品の属性ではなく)を付与していきます。もちろん、大いなる仮説ですから、これを検証するのは現場になります。


特に、消耗消費財でサンプルを渡すべき人、タイミングのストーリー化、耐久消費財での高単価品を紹介すべき人、タイミングのストーリー化は今回のポイントになります。また、トライアルでの購入中止を引き起こす中で、避けられない場合と避けられる場合の区分けと対処方法の開発も同様です。


あとは、テスト導入による検証となります。


確かに成功しているサイトですが、企業規模(社員20名程度)から言うと「そこまでの解析をするか!」という内容です。実は解析だけではありません。


クライアントと共有しているのは、最高スペックと呼ばれているマーケティング手法がどこまで活用できるのか極めようというのが、この凄いところでしょうか。軽自動車にF1のエンジン載せて走らせるようなプロジェクトかな(笑)。

03月01日

3月1日
本日は、日本能率協会マーケティング総合会議でコーディネーターをさせていただきました。
といっても、いくつもセッションがある中の一つですが、勉強になりました!
関係各位の皆々様へは深く感謝、厚く御礼申し上げます。
と、三行ちょっとで去る・・・・慌ただしい理由はまたの機会に。

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