ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

03月31日

今年も第一四半期終了です。
2007年の1-3月は色々ありすぎで、近況報告も週末に書き込むのが精一杯でした。
予想してなかったことが半分、自ら仕掛けたことが半分、新しい局面の連続です。その分、印象に深く刻まれる三ヶ月となりました。


こうやって手帳を眺めると軽く一年分の内容です。
4倍得したような、4倍疲れたような・・・(笑)。


残り3つの四半期もこんな調子でしょうか?
手に汗握る演出なら出来が良いドラマですから、心待ちにしておきましょう。


年度末、帰りの新幹線にて

03月25日

年度末3月集中案件も目処が立ち一息、といいたいところですが、4月からの大型の新規案件二件(社内マーケティング大学のコーディネーター、新市場開拓のための新製品開発プロジェクトのファシリテーター)に伴い、進め方のご提案などもあって、何かと気忙しいです。
ご縁がご縁を呼ぶという流れは、「あなたは当分の間、この仕事を究めなさい」のサインと素直に受け取っております。


一方で、ヤスハラ・マーケティング・オフィス設立8周年特別企画も続波を仕込んでいたりしますからね。いづれにせよ、有難い日々です。


■「一匹狼」と呼ばれることについて
たまに人から「一匹狼」という言われ方をすることがあります。
つい最近もありました。使われ方は様々で「一匹狼で仕事をするのはどうですか?」「一匹狼に向いてますよね」という感じで、比較的大きな企業に勤務されている方が多いのが特徴でしょうか。


いっぴき・おおかみ、ですか・・・、まあ、色々なニュアンスが込められた結果でしょう。ただ、組織人から見た個人事業主をラベリングしたものという受け取りをしています。自分が勤め人だった時期に今の働き方の人に出会ったら同様な表現をしていたかも知れません。
思えば、会社でマーケティング・スタッフとして働いていた頃、「一人広告代理店」とか呼ばれてましたなあ・・・関係ないけど。


実際に「一匹狼」なるものをしていると、一匹でもなく、狼とも違う、何か別の次元の生命体ではないかと感じています。
まず、個人事務所はネットワークが命ということです。世を捨て、隠遁しているなら「一匹」そのものと言えますが、全く正反対で生きています。そのネットワークも人脈といった静止したものではなく、常に情報が双方に流れているような動的なものです。


組織に所属していると仕事が与えられます。すると、望むと望まざるとに関わらず、瞬時に強制的ネットワークが発生します。上司、同僚、他部門、得意先といった具合ですね。
独立した個人はこれとは異なり、自発的ネットワークなのです。流れる情報に意味があれば太く、そうでなければ消えていくようなものです。常に意味あるものを探して情報発信した結果としてのネットワーク関係なので、繋がっていく確率はランダムではなく、意味への反応次第となっています。


ですから、このネットワークは食物連鎖のような関係ではありません。つまり、狼はウサギを捕食とし、ウサギは草を餌とする、といった縦の世界ではないのです。「腹をすかせて森をさまよい、獲物を見つけては一心不乱に追いかけてる日々を過ごす」なんていう野性味を期待していた方々には思いっきり肩透かしでしょうか。


この人と人との有機的な交点の先にはまた新たな有機的なネットワークが待っています。そこには協働者も依頼者も、場合によっては同業者さえも無限に連関していきますから、前は得意先、中は社内組織、後ろは協力会社といった型の決まったものとは程遠い柔らかさです。


確かに一人を単位として己の志と美意識と経済感覚によって活動するわけですが、その土俵は共生と共振の構図になっています。
つまり、共生と共振が繰り返されていくと個人事務所と言えども、たとえ最初が「一匹」であったとしても、巨大な有機的ネットワークに溶け混んで行く1つのノード(頂点)という存在になっていきます。


びっくりするほど人が人を繋ぎ、仕事が仕事を呼ぶ世界があります。
それも端から計画されたものでもなく、そこを狙って独立したわけでもないのに、結果としてそんな宇宙にいるのです。
まあ、だからこその8周年と思っています。


「一匹狼」と人から呼ばれる度に、このネットワークの不思議さを再認識するのです。

03月21日

【第3回マーケティング・ワークショップ研究会】のご報告


火曜日に研究会実施しました。今回のテーマはラダリング。
参加8名・・・・年度末でリサーチ関係者全滅でした(苦笑)。お疲れ様です。
また、お忙しい中、ご参加頂いた方々には御礼申し上げます。


個人的にはなかなか有意義な会だったように感じました。ここまで深いラダリング活用の分析ワークショップは普段しないので、実験室としての面白さもが有難かったですね。
参加者の方には是非、感想、要望などをメーリングリストに流してください。
ちなみに、懇親会参加は7名。
新しいワークショップ・テーマなど、みなさんからいろんな進行アイデアをもらいました!


ラダリングは応用範囲が広そうなので、次回第4回はパート2とし、応用編を実施します。それとリサーチャーの方々の強いご要望(参加したいテーマであった・・・無念、の声)にも応えてということです。
以下、自社に適用してグループワークに掛けてみたいとお思いのメンバーへのお願いです。


●自社商品パンフレット、競合商品パンフレットを持参してください。
グループワーク用に複数(二セット以上あることが望ましい)


●HPに掲載の商品説明ページ、自社と競合でもOKです。


●B2Bも問題ないので、こういった商品ケースもご持参ください。


コンセプトの明確化度合い、ラダリング適用度合いの二点から分析し、
空いたラダリングスペースからどのようなメッセージがありえるか
同時に、ラダリングから見て不要なメッセージ(ノイズ)を特定します。


次回4月18日水曜日19:00-
よろしくお願いします。

03月16日

◆先週の某日、クライアントの方と品川で打ち合わせをしながら食事会となり、タクシーで帰宅しようとしたところ、乗り場で自分の乗る車がやけに大きいことに気が付きました。スライドドアで中に入るとかなりの巨大空間です。


「これって車種は何ですか」
「エスティマです」


エスティマ・タクシーの後部座席は二席なので、足元の広さは新幹線のグリーン車や飛行機のクラスJを超えています。
いやー贅沢ですなあ。それでも料金は同じゃないですか。まあ、高かったら降りるけど・・・。
パンフをもらうと、どうもタクシー会社のフラッグシップ車のような扱いです。ですから、当然のようにハイブリッド車で、お陰で発進が静かです。そもそもパンフレットが用意されていること自体、企業PRの一施策かもしれませんね。


タクシー選択も「くじ」と思えば「当り」もたまにあるよ、ということでしょうか。
酔っ払っていると、降車のときの段差に膝がかっくんとなるのでご注意ください


◆今週の某日、友人と渋谷で情報交換を兼ねながら食事会となり、タクシーで帰宅しようとしたところ、中が黒い総革張りなことに気が付きました。走り出すと背中がシートに食い込みます。


「これってトルク高くないですか」
「チューニングしています」


外見は普通のタクシーなのに、足の速さは並みの車を超えています。
いやーバリバリですなあ。それでも料金は同じゃないですか。まあ、高かったら降りるけど・・・。
聞くところ、どうも改造が大好きな方のようです。ですから、当然のようにアクセルからの反応が良く、お陰で発進時にGがかかります。そもそも個人タクシーということ自体、趣味と一致させているのかもしれませんね。


タクシー選択も「くじ」と思えば「当り」もたまにあるよ、ということでしょうか。
酔っ払っていると、加速のときに気分が悪くなるのでご注意ください


03月11日

◆異国で実施の調査設計一件、調査結果からのマーケティング提案書一件、広告制作マニュアル作成一件、中期ブランド育成計画書一件、ということで3月は狂瀾烈烈に流れていきます。


◆マーケティング総合会議でのコーディネーターを無事終了しました。ご参加の皆々様へは深く感謝いたします。人間の腸内には約1kgの菌がいる(ヤクルト・市川さんの講演)、定番チョコのガーナはここ数年で売上が二倍になっている(ロッテ・森さんの講演)など、小ネタもいっぱい拾えた会でした。有難うございます。


◆合間を見つけて読んでいるのはウンベルト・エーコ「完全言語の探求」。聖書の知識が皆無に近いので苦戦は否めませんが、何とか食いついていこうと思っています。

03月06日

週末は心理学の勉強会で一泊二日の合宿でした。参加者として久々の相部屋で、セッションは畳の大広間です。懐かしいですね。
初めて体感するワークショップがほとんどのため、懐疑心を起こす間もなく、学びと気づきと葛藤などがテンコ盛りで心地良い疲れでした。
主宰者ならびに事務方、参加メンバーの方々、お疲れ様でした。


こうやって参加者として学ぶ機会はとても貴重です。フォロワーとしての気持ちも忘れないで済みますし、ならではの視点からリーダーシップを観察できます。


■リーダーはフォロワーのフォロワーになってはいけない。
大手主催会社でマーケティング・セミナーの講師をすると、必ず終わり際に受講者へアンケートを取ります。スコア化しますから成績表ですね。初めの頃は改善点を探す目的でアンケート結果に目を通してました。
スコアに一喜一憂しながら(苦笑)。でも、数年前に止めました。


マーケティングを生業にしている人間がなぜ?、というと、あまり本質的ではないからです。
顧客と直接対峙しているので、授業中の空気を読むことの方がメッセージが多いこと、あるネガティブな要素を取り除くとそこに反対する参加者も出てきて、結局は行って来いになってしまうこと、などが理由です。


消費者調査は、ユーザーの利用場面が見えてない場所で仕事をしなければいけない人々や、あまりにも多くの人々を相手にしなければならない会社のためにあるのです。ここではセミナー主宰会社がそれに該当します。


せっかく全ての消費者を見渡せる中で仕事をしているのに、文字で書いた感想に右往左往する方がマーケティングとは言えないと思っています。マーケティングに携わる人がお客さんに日々会うことを奨励されるのと同様です。
ラーメン屋の店主がアンケートを取らないと自分の店のパフォーマンスが分からないようでは早晩行き詰りますよね。


リーダーがフォロワーのフォロワーになってしまうと、失うことの方が多いのです。

03月01日

先週から今週にかけて3月実施の火急な仕事が立て続けに来ています。
決算年度末だからですかね? 
それも以前からの顧客先の話なので何とか受けなければと思うのですが、スケジュール調整が大変です。


消費者調査、マーケティング・マニュアル策定関連、教育プログラム策定やら、まあ、項目は色々です。当然ですが、クライアント側が解答を持ってないものがほとんどですから、項目名はありふれていても内容は未知の業務というものばかりです。


弊社では切迫した業務依頼に関して以下の優先順位を守っています。


・できるだけリピーター優先
・できるだけ未知の仕事優先


「知っているお客さんと知らない仕事をする」、こういう修羅場なら大歓迎です。
じっくり信頼関係を作っていく時間はありませんし、ルーティンワークを個人事務所が請け負う必要もないからです。
きっと、このあたりこそ弊社の存在意義なのでしょう。

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