ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

05月28日

今週は先週に引き続き二日間のオープンセミナーがあったため、慌ただしかった日々ですが乗り越えました。


また、新市場創造の新商品開発プロジェクトも本日が第二回目でした。アイデア・セッションでは、ユニークなもの、つまり、新しい消費を生むものの原石が出され、メンバーが可能性を感じる上位7案が次のシーズ開発のステップへ進むことになりました!


ちょっとホッとしてます。まあ、最後まで行けるのは1~2案あるかないかですが・・・、もちろん、なければ振り出しへ、です(苦笑)。


■直感力を支える2つの要素


新しいものを発想する能力と新しいものを世に出す能力は異なります。画家や音楽家でない限り、個人の才覚を飛び出て、集団を巻き込むスキルが重要になります。よって、センスとコモンセンスが要求されることになります。


最初は一人のアイデア、一個の脳からの直感が起点となります。しかし、生まれたてのアイデアはひ弱なので、外の空気に触れるとすぐに死んでしまうことがほとんどです。


ですから、アイデアを支えるものが鍵となり、それが「教養」と「原体験」です。生き残るアイデアの足跡を見るとこの二つこそが大切だなと強く思うようになりました。


アイデアは独自性が高ければ高いほど周囲の人は意味を掴めません。表層的な単語に反応して、真意を汲み取ろうとしてくれないのです。その本質的な魅力を上手く人に伝える別の表現が幅広い教養からのメタファーであり、これが赤ん坊を包む産着となります。


すべてのアイデアは将来を厳しく試されます。一方で、将来のことは誰も分かっていません。こうなると、生き残るかどうかの微妙な状況では体力がモノを言います。ここで、発案者の「原体験」がアイデアに迫力を持たせることになるのです。


「このアイデアを世の中に出さねば」という衝動には、その人の心の奥底にある強い意志であれば、必ず人生の原体験が結びついています。母乳のようなものです。


どんなヒット商品でも由来は一人のアイデアが起点になっています。それがよちよち歩きから始まって、多くの人々の協力を得ながらをこの世に登場するのです。売れる売れないの話はその後に続く第二幕の物語なのです。


05月24日

今週もちょっと多忙です。雨の月曜日は貴重な内勤日となっており、コンサルティングのための準備に勤(いそ)しみます。


【第66回マーケティング・ワークショップ研究会のご報告】


土曜日、5月22日に土曜セッションが実施されました!


参加者13名で、会議室一杯の盛況となりました。ご参加有難うございます。
テーマは平日のものと同じ、「直感で企画書を作る方法」Ver.2です。


こんな感じでしたね。

05月19日

今週来週となかなかタフなスケジュールとなっております。風邪終息に向かっており、終焉間近です。


最近、不思議なお客さんから仕事の依頼が来ることが増えました。不思議というのは、想定外の顧客の方々とでもいいましょうか。不可思議な己に言われたくない、かな・・・(苦笑)。


■環境変化は誰のせいか?
会社では激変する環境に適応することが求められています。環境の変化が目まぐるしくて、ついていくのが大変とも言われます。一体、誰が環境変化を起こしているんでしょうかね?まったく、けしからん人たちです。


今日、コンビニで見慣れない飲料を試してみました。そういえば、昨日はネットでオススメされていたお店でランチをしました。などなど、結局は自分が加担しているわけです。自分が新しいことをすればするほど環境変化を推奨することになります。そして、そんな自分が足し上げられて人類という単位になるのです。


すると、環境への適応を希求する人は、消費で環境変化を起こした分だけ生産で環境変化、つまり、企業の中で新しい試みをすることが求められるということになるはずです。まあ、ここが厄介なところです。生活は変えても働き方は変えないのが人間の性(さが)でしょうか。食べ過ぎた分、ダイエットしなければと思いながら、やはりしない・・・なようなもかな。


※連絡
今年4月より主催するマーケティング・ワークショップ研究会のCRM強化運動をしております。MIXIとMLだけだった研究会の連絡網にブログツイッターを加えました。徐々にここから移行させる予定です。


この環境変化プッシュ分はかなり些細だと見ましたが、さて、どのくらいの仕事変化量で対応できるのでしょうか。(笑)

05月14日

今週はコンサルティング業務が3件、打ち合わせが1件、という量的には比較的余裕のある日程でした、いえ、のはずでした。しかし、大小取り混ぜての事件が連続して発生しており、おまけに風邪気味なため質的にはちょっと辛い週です。


振り子の振れ具合が良く出来てますねえ(苦笑)。本日金曜は内勤日なので、休養に充てさせていただきます。


【第65回マーケティング・ワークショップ研究会のご報告】


昨日木曜に平日セッションが実施され、11名のご参加となりました。常連さん5名、ご無沙汰さん2名、初顔さん4名という構成です。業種は、食品2名、医療品1名、不動産1名、IT3名、出版1名、コンサル3名、なかなか味のあるバランスとなりました。深く感謝いたします。


さて、今回の「直感で企画書を作る方法」は、アブダクション(abduction)という、演繹(deduction)、帰納(induction)に対する第三の方法を意識的に企画書作成に取り込むというお題にしております。


段取りは以下の⑥ステップです。


①環境分析を一旦無視し、アイデアのみからビジネス・コンセプトを作ってみる
 (直感)


②環境分析の視点から、ビジネス・コンセプトの強度を高める
 (理性)


③選んだビジネス・コンセプトから「らしさ」を感じさせるユニークなキーワードを作ってみる
 (直感)


④作ったキーワードに以下のマーケティング4P(または、4C、7P)関連単語をつける。必要であれば、他のマーケティング用語と組み合わせてみてもOK
 (理性)


【例】
「キーワード+品質」とは何か?  ※「キーワード+クオリティ」でもOK
「キーワード+価格」とは何か?  
「キーワード+コミュニケーション」とは何か?
「キーワード+販売」とは何か?  ※店舗なら「キーワード+ショップ」でもOK


⑤新しい「・・・・品質」から連想される具体的な内容を書き出す。これを4P(または、4C、7P)全部に関して作る。
 (直感)


⑥通常の企画書(別紙参照)の項目立てに沿って上記内容をまとめる 
STPなど不足しているところは前後関係から類推して埋める
内容に一貫性があるかどうかチェックし、全体の強度を高める
 (理性)


直感ー理性を交互にしています。特に、直感ステップでは事前の刺激を最小限にしないと、すぐに理性が立ち上がってしまうので、この部分をシンプルにしてあげるのが肝要となります。


IT系の参加者より「アジャイルとウォーターフォールの対比に似ている」との話があり、見てみると「なるほど」です。どこでも類似の視点が公式化されつつあるのだなあ、と認識を新たにしました。


相変わらず、出した分だけ入ってくるので、こちらも勉強になります!有難うございます。次回は5月22日土曜日に、バージョンアップしたものを実施する予定です。

05月08日

ゴールデンウィークも終了です。特にどこへ行くこともなくおしまいになりました。。中目黒の目黒川沿いも新緑の時期となったようですね。まあ、個人的には桜花色より若草色の景色が好みなので、ウェルカムです。



周りの人から旅行話を多く聞くので、きっと充実した生活をされたと思います。羨ましいです!。自分は本棚に来る本、去る本の入れ替えで過ごしました。ついでながら、リファレンスもアップしました。うう、久々ですなあ。


リファレンス→企業間コラボレーションのための構え:「天国と地獄」フォーマット

05月03日

5月ゴールデンウィーク、祭日の初日です。遂に盛春なのか、既に初夏なのか、心地よい東京になっています。ここ三日は、ここ数カ月で溜まった未読本とここ数年ほっておいた観葉植物の手入れに充てます。


【ヤスハラ・マーケティング・オフィス10年レビュー駄文報告書】
第三章「商い分析」・第二項「職人像」


相変わらず、思いついた時点で記載しております。これも適度に手入れが必要ということで・・・(苦笑)


自分はコンサルタントを標榜していますが、あくまでもサービス業の一介の職人だと考えております。で、商い分析を職人像で括ってみました。


意外と自分のことは分かってないものです。マーケティング・コンサルタントなら、さぞやマーケティングが出来ているだろうなどと思われる訳ですが、その場その場は直感に従って進んでます。


確かに、どんな物事も後付で理性的な説明が可能です。そういう意味で、この職人像も目指したのではく、結果としてそうなっていた、と解釈していただければ有り難いです。


■権威を最小限にすること


クライアント先で初対面の方から先生と呼ばれる場面が数多くあります。「コンサルタント=先生」というのが一般的なのかどうかは不明ですが、自分を先生と呼ばないように意識的にお願いしています。これは謙虚な身構えから言っているのではなく、事実として先生ではないからです。


まず、その業界について詳しくありません。短期間にそのビジネスに関する情報収集してもクライアントが持っている情報量が上です。また、そこで量を誇っても、ネット世界ではあまりアドバンテージになるとも思えません。つまり、そこでは教えてもらう立場ですから、強いて言えば生徒です。


また、アイデアについてはメンバー全員が対等です。マーケティング業務は新しい何かが求められる局面こそ日常です。ここでは新人やアルバイトの一言がとても重要な役割を果たすことがあります。荒唐無稽な発想もコンサルティング業務にヒントを与えてくれ、救ってくれたことも多々あるのです。この時、話し易い人間関係が必須です。


面白いもので、権威のある人はアイデアが好きです。「もっとアイデアを絞ろう!」というのは権威のある方々の定句だったりします。でも、悲しいことにアイデアは権威が嫌いなのです。アイデアへの権威の恋はいつも片思いで終わります。


ところが、マーケティング・コンサルタントという響きはちょっと偉そうです。すみません!(苦笑)。適度に尊敬されることが必要とされ、ある程度の威光がないとお声がかからないからなのです。


もちろん、大量の消費者情報も玉石混合のアイデアもそのままでは役に立ちません。従って、これらをマーケティング視点で戦略に収束させ、ビジネス目標に沿った具体的なアクションに落とすのは価値ある仕事です。まあ、そこで商いをしているのですど。


よって、権威と平等という大きな矛盾を最小限にする努力がマーケティング・コンサルタントには大切だな、と感じています。実際、コンサルティング先では全員が「さん」付けです。今でもこれを信条にしています。


■不安を最小限にすること


既存商品のマーケティング戦略見直し案、新商品の市場導入戦略の構築、アクション・プランでの新手法の開発と実践などなど、お題は多岐に渡っています。ここでのコンサルティング業務では、一緒に業務を進めていくことを基本としています。


定期的なミーティングを中心にして、ステップごとの課題を分解し、お互いがシェアし、それぞれに取り組んでは次回ミーティングに持ち合って行く形式です。


弊社ではそれぞれのテーマに必要なステップ数を提示し、ミーティング回数に置き換え、ミーティング一回(+ミーティングの間の自社作業を含む)を基本単位に請求費用を設定します。期間を対象にした契約と、成果物を対象にした契約がありますが、この中間的なところですね。


成果物に必要な期間を算出して費用設定する時のクライアントメリットは、作業スケジュールがクライアント都合で長引いても費用は増えません。それでいて成果物は保証されています。こちらのメリットは期間が読めるのでスケジューリングがしやすく、成果物のために過剰な時間を割かないですむという点です。


要は、契約時点で双方の満足点(成果・時間・お金)を見える形にしておくということで、お互いの不安を払拭することです。これは個人事務所の経験値なので、一般論ではありません。こういう見方もあると、ご参考までに記しておきます、・・・って、大量にこの業種に入られると困ったりして(笑)。


ページのTOPへ戻る