ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

02月23日

現在、御茶ノ水近くのホテルにいます。2泊3日のオープン・セミナーで研修講師をしています。土曜日、それも3日目の休憩時間に書いていますが、さすがに疲れてきますね。本日、成果物の発表を目指している参加者の疲労はもっとピークなのだが・・・(苦笑)。


■理屈は担保され、感情で置き場が決まる


人に何か新しい考えを伝えることは難しいものです。相手にとって「新しい」とは頭の中にまだ置き場所がないものだからです。もし、「なるほど」という反応が出たとしても「意味として記憶に値する」というメッセージであって、新しい考えがその人の行動に影響を及ぼすまで至ってないのが通常です。


研修講師をしていると、主体がワークショップ形式のファシリテーターという仕事であっても、新しい思考のためのツールや視点を提供することになります。言葉を駆使して多くの理屈を参加者にインプットしようと努めなければなりません。


しかし、ほっておくと理屈はただの短期記憶として頭の中に担保され、自然と消滅していく運命にあります。よく言われる「研修ってその時はその気になって思考も変わるけど、現場に戻るとすっかり消えてるよね」といった話はこういった原理だと推察されます。


よって、この短期記憶から長期記憶に変えることが腕の見せどころになります。長期記憶にうっすらとでも引っかかっていれば、実務の行き詰った場面あたりで「あっ・・・そういえば!」という知的再生につながるのです。


つまり、大切なのは知識コンテンツではなく、相手の脳に置き場を作ることなのです。ファシリテーターにとってメタファーの活用が重要なのはこの脳内スペースを広げるためと言えます。


気の利いた例え話や比喩は、相手の持っている感情エネルギーを「面白い」「あるある」に転換して、その振動で緩んだ場所に伝えたい理屈を押し込む機会を導いてくれます。


もちろん、よい置き場とそうでない置き場があるので、メタファーの選択も重要です。教養がお金に代わるときですかね(笑)。


02月15日

すでに2月中旬となり、業務もなかなか忙しくなってきました。一部でご依頼を受託できない状況が発生し、ご迷惑をおかけします。申し訳ないです。ご縁がまたあればと願うばかりです。


新規プロジェクトの一つがスタートし、これから6月まで入れ込むことになります。超ロングセラーブランドのブランド価値向上のためのプランニングです。過去扱ったブランドの中でも最長寿ではないでしょうかね。


さて、横断的なメンバーが集まりましたので、キックオフ・ミーティングではオリエンを兼ねてのワークショップを実施しました。まずは、知的ストレッチから・・・



・・・こんなところから始めます。そして、徐々に本題を探索していくのです。今回のお題はディープなテーマであり、長く生きたが故の課題が露呈した会でした。手強そうですなあ。

02月06日

尾山台に移り住んで1年半です。なかなか住みやすくて気に入っています。地元の商店街だけでなく、近所のスーパー(オオゼキ)もコストパフォーマンスが良くて助かります。


さすが世田谷区なのか、ベンツやBMWで買い物に来られる方も多いですなあ。ちょっと購買行動が矛盾しているようだけど、1円を大切にしているからベンツに乗れる生活になるのかもしれないので、実は理にかなってたりして。見習わなければ(笑)。


■買い物ポリシー


誰がどのような買い物をするかを考える商売をしているので、必然的に自分の購買行動も気になるところです。とはいえ、新しいトレンドや新商品に疎いマーケティング・コンサルタントを標榜しておりますので、日々の買い回りも地味なものです。ただ、ポリシーらしきものをもっていますので、それをご紹介します。


大きく商品を3つのグループに区分けします。価格帯別で、上から順に「松」「竹」「梅」とします。


ほぼ多くの人はどんな商品を購入するにしても「竹」を中心に選びます。「まあ。このスタンダードなものが無難だろう」という視点です。失敗もしたくないし、ちょっといいものも欲しいしってな感覚でしょうか? 店舗のマーチャンダイジングでも「竹」を落とし所にしてもらうために「松」や「梅」を見せ玉にしたりするケースもありますしね。


小生の場合は積極的に「竹」ゾーンの商品を買わないように努めております。「梅」中心に「松」を散りばめていく購買行動です。これを全ての商品カテゴリーに当てはめて徹底しています。


基本方針は梅九松一(うめきゅう・まついち)です!モノに関しては一番安くが原則です。最低スペックでOK。これが「梅」ですね。とは言え、品質も悪かろうでは困るので目利きが必要です。価値があるのかどうかをお買い物で鍛えてもらいます。


そして、たまにしかしない、かつ、無形物に関してはもっとも良いものという主義なので、コトに関しては「松」を選びます。旅とか学びなどは典型です。上質に触れることで審美眼ならぬ審質眼を深めることになります。


いずれにせよ、ここぞとばかりに「梅」でセーブしたお金を吐き出す時なのです!(笑)

ページのTOPへ戻る