ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

12月18日

今のところ暖冬とは言え、自宅から望む今日の北アルプスは真っ白です。空気が冷たいとそうなるのかわかりませんが、去年も嗅いだ記憶がある冬の匂いがやってきました。


次の執筆に向けて、いろいろ準備しております。めちゃくちゃ遅筆なので書き上がるのがいつになるのか不明ですし、そもそも書き上がるかどうかも心許ない状態なのはいつもの通りです。


さて、書き始めはチャートから、というのが我がスタイルでして、図表が揃わないと文章が書けません。よく歌を創る時、詞が先にできて曲が後にできるのが「詞先」、曲が先にできてから詞を乗せていくのが「曲先」と言いますね(そういえば、NHK「あまちゃん」では踊りが先に出来てから歌ができる「振り先」というのが出てました)。


この延長で執筆を考えると自分は明らかに「図先」です。納得のいく図表が数十枚揃ってからやっと本丸の物書きに入れるのです。小説家ではタイトルさえ決まれば書ける、登場人物のキャラが整えばあとは早いといったタイプ違いがあるようですから、きっと「題先」「人先」なんてことも言えるのでしょう。


■「図表は構図が全て」という話


自ら「図先」と言う以上、やはりそこには図表への何らかのこだわりが潜んでいるはずです。ええ、そうです。その一つ、もしかするとこれだけかもしれないのが「図表は構図が全て」という執着です。


<構図=絵画などで、各部分を適当に配置してまとまった全体を作り上げること。コンポジション。その、構成された図形。>by Google。


ビジネス書のチャートでおなじみの丸や四角や矢印はあくまでもモチーフです。これらの置き方で画面全体に意味が浮き上がるようにできるかが「図先」にとっての良し悪しの基準なのです。


構図では空白の使い方が重要です。どんな白紙画面にも暗黙の意味が流れているので、その空白という非言語を利用できるかどうかがチャート全体の価値に影響します。例えば、ページのめくり方は横書きであれば、左から右へ動線があります。ですから、左が先手要素・右が後手要素になります。


マーケティングの話で言うと、企業と顧客を図の中に配置するときに必ず企業が左側にレイアウトされます。なぜなら、経済活動は販売者側が先手を取って、それを受けて顧客側が後手を打つからです。


よく見かける→(矢印)も構図で意図を与えることができます。矢印が画面の左下から右上に向かっていくのと、画面の上から下に向かっていくのでは白紙が持つ隠喩に違いが生じるのです。


斜め右上への動きは拡大基調や、未知の未来が存在している感じを出すのに有効ですし、上から下への方向は淡々と作業を実施していくこと、地に足のついた活動が継続していくニュアンスを伝えます。


まあ、こんなことに留意してしまうと「あーでもない・こーでもない度合い」は高まるばかりでして、きっとそれが遅筆の一因と睨んでおります。はたまた、一つの言い訳か?


ただ、「図先」を語っているわりに、この近況報告にはほとんど図がありませんなあ。スピード優先ですみませんw。


12月02日

最近立て続けに松本で仕事・・・らしき活動しています。


仙台のクライアントが急な別案件で相談ということで、4名がわざわざ松本へ。一泊二日の合宿形式で、課題のためのグループワークをファシリテーションしました。まさか地元に来てもらえるとは思ってなかったので、ちょっとビックリでもあり、有難い地元仕事ですな。


そこから数日後に、今度は一回だけお話しをさせていただいた東京のベンチャー企業が松本へ。立ち上がり後のマーケティング活動を社内で策定するために松本にある瀟洒なゲストハウスを借り切っての全社合宿(5人だけど)です。たまたま場所が松本になったらしいが、ちょっと空いてたら来てくださいと請われ、1時間だけのヒアリング&アドバイス、おまけに子連れでねw


これまたその後、地元の経営者コミュニティに呼ばれてミニ講演会。松本の保守本流っていう感じなのかな、といった会でした。なるほど、移住してほぼ1年になるけど、こんな風に地方のネットワークに絡んでいくのかなあ。


■住んでみないと分からない・・・良くない話編


その地に住んで初めてわかること、前月は良かった話ばかりでしたが、当然のようにそれだけってことはありません。もちろん、事前に見聞きしたり、調べたりしてることについては大変だなって思っても覚悟はしているわけですから驚きはないです。(厳冬1、2月での生活、町内会に関する役務とか)ここへ来て、ああそうだったのかという点に絞って書きますね。


・自動車社会のメタボ実感
車の生活は太りやすいと聞いてたものの、これは想定以上に来ます! というか、本当に歩かなくなるので、あっという間です。自分は過去、痩せていると言われ続け、かつ、スコアもその通りだったので、ここで初めて「肥満注意」を健康診断で下されたため、かなりショックを受けております。


週一テニスをしてますが、この程度じゃ全然追いつかない気配です。寒いエリアはインドア・スポーツ施設が充実しているので、水泳やジムを追加して習慣化せねばいけないようです。やはり、東京の歩き(それも速く)は体に効いてるんだね。


・松本市政の実態ギャップ
松本市は「健康延命都市」を宣言しています。そもそも長野県は長寿を誇っているし、こういったスローガンも掲げているなら、さぞやその実態もと思っておりました。しかし、子供の通う市が認可している幼稚園の給食は残念なものでした。


メニューは食育から程遠く、そうかあ、これで「健康延命都市」とか語っちゃうんだな、すごいな松本市って。マーケティングの仕事をしていると謳い過ぎのコミュニケーションを見ることに驚きはありませんけど、自治体にもそういう傾向があるのを思い知った訳です。まあ、どこもそうなのかもしれないし、宣言そのものが無ければ気にすべきことでもない話かも知れません。


・・・こんなところが大所でしょうか。総じて、ここでの生活を気に入っておりますので、無理矢理挙げてみましたぐらいのネタです。やはり、住めば都なんですかね。

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