ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

07月22日

最近、伊豆から長野に移住してきた人がいることを知りました。リタイヤされてから伊豆に移住し、何年か住んでから長野に再度、移住してきたそうです。さて、この選択。海側から山側へという見方もできるし、避寒地から避暑地へという捉え方もできます。


でも、新たな住まいは松本周辺なので、もしかするとそういった選択基準に加えて「都会度を高めながらも自然度をキープする」という視点を足したのではないかと。


◾️ハビタブル・ゾーン(Habitable zone)という考え方を引っ越し先に拡張してみる、いや、むしろ収縮か?


<ハビタブル・ゾーンとは、宇宙の中で生命が誕生するのに適した環境と考えられている天文学上の領域。 日本語では「生命居住可能領域」と呼ばれる。>by Wikipedia


移住というとあまりにも狭いので、多くの人が体験する引っ越し先の選定という範囲で考えてみますね。住まう場所を選ぶ優先順位に「緑が多い」「海が近い」「大きな公園がある」といった大くくりで言えば、自然が周囲にある場所は良い場所という価値観があります。御多分に洩れず、自分が東京から信州に移住した理由のかなりの%を占めるものです。


でも、自然は都会(正確には人工か?)と両極をなすものですから、社会生活が毎日の基盤となるのであれば、都会度合いも同時に満たさねばいけません。大都市なら都会度合いゾーンも広いので、郊外と呼ばれる場所まで行けば、そこそこの自然度合とバランスを取ることができます。(通勤という代償は発生しますけど)もちろん、自然を愛(め)でるのを無視すればより都会度の高い中心部を目指すことになります。あとはコスト次第。


逆に、極度に自然を求めて、人里離れた山奥や民家もない海岸近くを選ぶというのもありです。当然のように、こちらも大自然の中で生活できるとなればコストがかかります。お金ではなく、労力(人的なものから時間的なものまで)という形で支払うことになります。自然度が高まるほどに必要な労力(大変と思うかどうかは別にして)も高まります。


すると、「自然ー都会」軸にバランスを勘案しながら住居を探すことになります。そして、そこに分布図ができ上がるのです。この「住みたさ(自然寄り)「住みやすさ(都会寄り)」に自分の価値観に則った中庸を見出すことが、その人にとってのハビタブル・ゾーンと言えるわけです。


すぐに東京と地方という関係を思い浮かべますが、すべての都市に当てはまります。「東京ー地方」という枠組みが銀河系中心部とその周縁部ならば、それぞれの地方都市もまた、太陽系中心部と周縁部を持つような関係です。マトリューシュカですな。


繰り返しますが、人によってこのハビタブル・ゾーンの設定範囲は異なります。自分の場合、長野県の松本市という24万人ぐらいの街に引っ越してきたわけです。このぐらいの都市でも中心市街を恒星(太陽ですな)とすると、同心円を描いて住居群が広がるわけです。そして、恒星から遠ざかれば遠ざかるほど、惑星が持つ都会度は減りながら、自然度が上がっていきます。周囲はぶどう畑が混在するエリアです。


小ぶりな太陽系ですからね。自宅から松本駅までは車で15分、自転車でも30分以内のところとなっております。住んで1年半。相方ともこれ以上自然度が高い場所は不便だけど、完全な宅地だったら東京(都会度マックス)から引っ越してきた意味が半減するし、この辺りがまさに望ましい惑星の軌道かと話しております。うちのハビタブル・ゾーンの輪郭が見えてきたのでした。もし、次に移住したとしても(当分の間はないけど)、このゾーンとなりそうです。



このぐらいが我がハビタブル・ゾーンらしい、の図

07月09日

2001年7月7日が創業記念日ですので会社としては丸15年となりました。付記すると、独立してからは16年半です。つまり、フリーランス1年半で有限会社設立となったのでした。有限会社・・・響きがレトロとなった呼称ですな。


設立当時は業務没頭でした。まあ、だからこそ会社にしたのですが・・・。いつも夜中3時ぐらいまで仕事して、昼前の11時くらいに起き(8時間睡眠はしていたのだったw)、ランチがブレックファーストでしたね。今や、夜は9時に寝て、朝の5時に起きるという生活(ほんと生活という単語が日々の中心ですよ)に変貌しております。


創業記念日そのものは長く営んでいれば毎年やってくることとはいえ、感慨深いものがあります。文字で実感がどこまで伝わるのか分かりませんが、本当に有難いことです。多くの人々とのご縁なしにはここまで来ることはなかったでしょう。皆々様には深く御礼申し上げます。


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