ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

07月31日

最近は地元のネガティブな話題を綴っていたので、せめて7月最終日には「良い話」で


長野の松本に移住して3回目の夏です。昨日の日曜日、昼食後に「今日どうしようか?」ということで、安曇野に水を汲みに行くことにしたのでした。


コーヒー好きにとっては、「水は命の次に大切」と叫びたい衝動に駆られることがある夢を何回か見たような気がするくらいに大切です。いい大人なので衝動や夢で留まっておりますが、水ラブはこの中年の心の泉からも常にコンコンと湧いてきているのですw。


一時間もあれば安曇野の緑豊かな山の麓まで行けます。林道をすこし登ると湧き水の聖地であるお寺につき、さっそく、24Lタンクに神々しい水を詰めさせていただきました。


その後、庭を散策してから山を下り、ぷらぷらと有名な神社を参拝したり、産直所で明日の食材を買ったり。それでいて、夕方には帰宅できる「何も予定のなかった日曜日」っていうのは有難い限りです。


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地方への移住を考えてばかりいるあなた。そうです、いつも”人生に心のブレーキを踏んでいる”あなたです。候補の一つにいかがでしょうか?。


07月18日

7月もなんだかなんだと日々が過ぎ、東京出張がトドメとなって疲労がピークとなり、やっと回復して今日を迎えております。


信州松本もついに梅雨が明けたのか?、気温は高くとも湿度の低い日々になりそうです。日陰に入りさえすればなんとかなる気候ってやつです。こればかりは東京にはない、住んだ者にしか味わえない世界でしょう。そうそう、冬の寒さもねw


◾️長野県は「危うく自殺するところ」にいるのか?


松枯れ対策の空中散布の顛末から、ちょっと見えたお話です。7月の市街地付近への散布は行政側の自主的な延期で、実質中止になりました。でも、来年は予定通り実施するという主張は撤回していません。それと、人口密度の低い山間部への散布は今月中に実施予定・・。


まあ、反対運動の広がりが市街地近郊への実施取りやめに影響したことは確かでしょうが、それを認めないということにも、松本市の覚悟も見え隠れしている、といった感じです。さて、少し見方を変えて、この一連の大騒動では、風評被害について考える機会を与えてくれました。


住民運動の主活動が署名運動だった(継続中)わけですが、県外からの署名も多かったと聞きます。ネット環境が前提の生活にいますから、SNSを始め、ネットのコミュニケーション手段が県境を軽く飛び越えていくのは容易に想像がつく話です。


県外から署名運動に参加する人々は、あえて、直接の被害関係を超えてまで自らの名前を提供する人です。かなり問題意識が高いだけでなく、その積極的な行動が普段の動きの方々です。今回は、市街地近くでの農薬空中散布の強行実施が見送られたために、問題は表面化しませんでしたが、もし、実施された場合は長野県以外のエリアへの情報の伝播はかなりなものになっていた可能性があります。


農薬の空中散布が市街地近くで強行された場合、我が家も当日は隣町の上田市へ避難しようとしていたぐらいですから、こういった動きにも敏感に反応することが予想できます。そして究極は、県外にいる関心者からのこんな質問が出た場合です。「松本市の農産物は大丈夫なのか?」


この質問に自分は「たぶん、直接降りかかっているわけではないから、よく洗えば大丈夫じゃないかな」と答えるでしょう。でも、気がついたんです。この質問をする人は、すでに松本市の農産物を忌避することを決めているということです。


書かれている質問の真意は「私は松本市の農産物は遠慮しますけど、あなたはどうするの?」、です。自分からの答には「安原さんはよく洗って食べるのね。了解。気をつけてね」という解釈をしているということです。つまり、質問の有無に関わらず、最初から本人の態度は決まっているのです。


県外の人々がお店で見る農産物は「長野産」であり、表記に松本市まで書いてあるのは稀です。必然的に、避けて通るためには長野産のラベルだけでジャッジしていくことになります。そう考えると、今回の騒動、そして、来期も予定されていく農薬の空中散布が引き起こす副次的な被害は大きくなる可能性があります。


そこで考えたこと。実施・中止のせめぎ合いの合間から、風評被害という言葉が出てきていました。すると、風評に被害があるなら、風評加害もあるのか? 


きっと、こんな感じに近いのではないでしょうか。


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あなたが街を歩いている。子供と一緒にどこかに向かおうとしている。すると、どこからか大声が聞こえる。どうも人の声だ。それも複数のようだが、何を言っているかわ分からない。パーティでもやっているのか、それとも喧嘩でも起きたのか? あなたは迷う。


すると、近くの歩行者の数人が声のする方向とは反対に向きを変え、足早に去ろうとしているのが見えた。良くないことが起きているのか?、分からない。だが、あなたも大きな声が出た方向とは反対の向きに行くことを決めた。もしかしたら、子供に早く歩くように促すかもしれない。


この街の周辺の人通りが変わることで、店舗の集客に影響が出てしまえば、風評被害とも言えるし、その時のあなたは風評加害に加担しているとも言える。でも、どう考えても生物の脊髄反射のなせる技だ。本能に沿った動きであるなら、責任云々を理性的に問おうとは誰も思わないだろう。


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長野県の農産物に県外での販売に影響がでれば県内すべての自治体の税収は減るわけですね。おまけに風評被害への対策費が必要であれば、ますます行政予算は削られていくという貧していくサイクルが待っているかもしれません。


松枯れ対策という林業行政が部分最適化すればするほど、松本市、ひいては長野県という全体に不利益を引き出してしまうという、これまた良くある自損事故のストーリーだったりするわけですな。

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