ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

05月14日

先日、秋からの研修案件について、クライアントからオンラインでの実施に変更したいと打診があり、まあ、そうですよねって返して、ではオンラインでという流れで決まりました。


すでに二年以上も行っているオンラインでのコンサルティング業務ではオンラインでの品質に違和感は少ないのですが、さて研修業務はオンラインで期待に応えられるのかと少々悩んでおります。


直感的に思うのは、通常のリアル現場での研修をそのまま移行させてはダメだろうな、ってことです。そのモヤモヤを文字化してみると


・・・すみません!近況報告で公開壁打ちします。


・講師の集中力(笑)
いきなりですが、コンサルティングのようなサシ状態だとそれなりの緊張感が集中力を維持させ、これが気の利いた質問やら深めの気づきにつながります。集中力が全てなんすよ、この仕事。クライアント側の人数が複数でも1対1がベースです。質疑や討議の深みが重要なので1画面に集中できます。


しかし、多人数(今回は20−30名)です。全体像が見えにくい画面からもらう緊張感はただのプレッシャー(聞いてるのかな?的な)にしかならない気がします。周囲の、すでにオンライン研修体験済みの講師側の談話も総じて、苦悩感が滲んでるような。


ヤスハラも自分の集中力の維持に危惧を抱いております。コンサルティングでさえ、二時間ぐらい連続すると、思考が徐々に弱まってきますからね。(そもそも歳か?はさておこう。)まあ、研修時間を細切れにして、全体進行も回数でカバーするしかないかな?と思ってます。


まず、時間X回数=総時間、は同じが前提とします。それなら、コスト的メリットは移動・宿泊のない講師側にあるし、同時にクライアント出資者にもアゴアシ費用が削減でOK。品質的メリットを参加者に提供できなければならないが、まずはスタートラインと言えよう。


・研修の時間割
研修内でのセッション回数を増やし、定例会のような見立てにする。グループワークの時間を実質、最大限にする


例えば・・・、9月毎週金曜日16:00−17:00「全員参加」で全4回、毎週水曜日13:00−17:00「グループ個別討議(1グループ45分・・・5−7名前後4グループ)全3回、他グループのオブザーブあり。(これは「やる気のある人には良い仕組み」と言えるかも)


まとめると、回数は7回(リアルだと二日間なので2回・・・ひぇーできるのか?)、総時間は13時間(これはリアルとほぼ同じ・・・まあ、できるか) 時間調整が難しいとも言えるが、同時参画できなくても録画版でキャッチアップしてもらうのかな。


・録画の活用
ワークのための解説は、録画して何度も見れるようにする。これはオンラインの優位点だろう。ただし、ワークのためのフォーマット記入事例は提示しないとマーケティングビギナー、ブランディング入門者には難しかろう。事前に録画するなら、間に入っている研修会社のサポートは必須であり、この録画、編集、アクセス、視聴者コメントの共有などなど、オンライン研修のバックステージのクオリティこそ研修ベンダーと呼ばれる会社の新たな訴求ポイントとなるね。


グループワークは自主的に行うことになる(大学でいうならサブゼミってやつ)。ここはリアルもオンラインも同じ。しかし、リアルなら二日間でグループワークは5−8ぐらいはこなして進行していたことを考えると、ちとワーク回数は少ない。よって、全体のコンテンツを維持するには一回のフォーマット内容を増やす必要がある。ならば必然的に、グループワークでの記入の解説は何度も見直さないとできない(忘れちゃうし)から、講師の解説録画版は欲しいね。各全体集合の研修回の1時間の中で、そこだけ切り取って配信するか? 「・・・分からの画像を参照」で済ますか?


・気の利いたラポール
メンバー紹介&交流。意外と手強い、他の人気講師の方々のオンラインでの良いアイデアをレスペクトする必要がある(ぶっちゃけ、パクリっす)。事前に一人3分動画で自己紹介をアップしてもらうって、どう??。なかなか名前を覚えられない講師(オイラのことね)にとって名刺なんかより全然魅力的な手法だけど、やってくれるかいな?


ひと昔は「研修は手離れの良い仕事」とか豪語される方がおりましたが、その時代はとうに終わったね。むしろ、小まめな接点が求められるオンライン研修が主流になるとしたら、「研修は手間を惜しんではいけない仕事」になるような気がする。だからこそ、「移動時間や会場費用などのコストセーブとセットで、(関係者一同にとって)コスパの良い学習機会だ!」と初めて主張できる気がする。

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