ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

09月27日

◆最近、東京在住のクライアントである経営層の方が、長野県の茅野市蓼科に土地を買って、東京との二拠点作りに一歩踏み出したという話を聞きました。おお、そうか。そういえば、周囲には千葉県館山に拠点がある人、山梨県の忍野村に拠点がある人、といった方々がいて、東京起点に二拠点生活が加速している感じです。コロナ・インパクトは徐々に私たちの生き方へのメンタル・モデルを変えていきます、


経営層の人々の二拠点ですけど、従来の別荘とは明らかに様子が異なります。人生の上がりのような動きではなく、テレワークが市民権を得てきたことを前提に、そこでも働くことを積極的に考慮した拠点選択をしています。


これは社員全員に向かってテレワークを、口ではなく、体で推奨していることになります。生活の豊かさが、お金から時間にシフトしていく、オフィスのロケーションから住居の自然環境に重点がいく、っていう間接的でありながらも象徴的な変化です。


確かに、二拠点生活はコストがかかるので、裕福な層での話なのは間違いないです。それでも、二拠点活動が広がっていく時流は、多くの人々への素敵な啓蒙活動です。そして、今までの社会慣習を変容させるために、ちょっと羨ましくて悔しいけど(ちょっとだけだよw)、世間をもっと煽って欲しいと願うような生き方じゃないでしょうか。


◆新たな拠点選定では、当然ながら場所選びが最重要ポイントになるわけです。まあ、いろんなことがチェック項目になるのでしょうけど。とりあえず、最初の問いは「海がいいか山がいいか?」です。で、次に、「なぜ海?、なぜ山?」って感じで細分化させながら絞り込んでいくのです。海を理由→サーフィン、釣り、海産物、または、山の理由→山登り、キャンプ、農産物なんていう次の問いが、分岐点のように出てくるわけですな。


小生なんかは信州松本完全移住の一拠点、もう子育てでいっぱいいっぱいでございます(苦笑)。行ったり来たりの生活は想定外となっております。おまけに、移住では子育てやら実家だとか別の諸条件が先立ってくることが多いので、二拠点のケースほど典型的な海辺、理想の山麓を選べる訳じゃないです。でも、そこそこは海か山かは、選択肢としてはじめの方に考えます。


不思議なもので、その選択が意図しない方向に生活を変えてくれるんですね。だんだんと環境から影響を受けて、門外漢だった畑だったり、敬遠していたキャンプとか始めちゃうんですよ。「あれ?、自分ってこんな人間だったっけ?」と感慨に耽ることもしばしば。


◆オルタナティブ・シティというのを提唱してます。東京のようなメガ・シティからの移住や二拠点生活では、海と山の魅力は強烈でも、それだけで生活時間を埋めるのはなかなか辛くなってきます。やはり、街は街で良さがいっぱいあるのです。飲食、買い物、アート、音楽、エンタメ、それに、ちょっとした気の利いたコミュニティとか。


海と山の最寄りに街の要素があると良いのですが、東京と同じようなものは避けたいですよね。すると自動的に、大都市にない味のある街に惹かれるのです。小生が移住先を松本に決めたのは、県庁所在地ではないのに街が大きい(24万人)ということです。


これを勝手にオルタナティブ・シティと呼んでいます。都道府県庁のある都市は、宿命的にスモール東京になっていきます。どの地方のお役所も街設計のモデルを東京にするため、結果、似通ってしまうんだよね。次いでながら、全国展開している有名チェーン店の支店・出店が真っ先に出揃う場所だし。さしずめ、メイン・ストリーム・シティ。


小生の言うオルタナティブ・シティは、街にオリジナリティがありながらも、そこそこ大きい街です。それなりにユニークなカフェやらバー、アート的な場があるところ。そして、海や山を近くに眺められる場所なのに、行こうと思えば中心街に自転車でも行けるような住宅地があるところかな? 


さて、あなたにとってのオルタナティブ・シティはどこですか?


2915098_2333434249_64large.jpg
山選択なので、高原へ行くことが普段使い

09月04日

暑さの次は台風ですか・・・・。いやはや、「こんにちは」(今日は)のフレーズが、ここんとこズーッと重いね。


■20周年記念:長生きフリーランスのメモ第三弾
「フリーランスの真の報酬について」


フリーランスで長生きしていると、よく聞かれる質問に、「どのくらい稼いでる?」「どうやって儲けてるの?」といった質問があります。お金周辺の話ですね。確かに、これも大切。


しかし、お金が沢山欲しいのであれば、転職しながら経営層のポジションに近づく、起業しながら大化けする機会を作る、といった方が、フリーランスになるよりは間違いなく確率は高めです。フリーランスは大金持ちとはかなり距離があります。 じゃあ、やはりフリーランスの魅力とは、お金じゃなくて時間ですね、自由ですね?、っていう話になるけど、実はその前に、フリーランスにはもう一つ「お金でもらうお金じゃない報酬」があるのです。


あなたは今までに、自分が深く関わった商品で、人からお金をもらったことがありますか? 凄い話じゃなくてもいいんです。そうですね、子供の頃に母親の作ったお菓子をフリマで売るとか、学園祭の出店で自分の作った手作りアクセサリーを売るとかです。そんな、ささいな経験のことです。その時、誰かがあなたの商品を買う、そして、お金をもらう。


百円か千円かは関係なく、商売が成立して、人様のお金と自分の関わった商品が交換されると、メチャクチャ嬉しくないですか?。 わーい、売れたってなりませんでしたか? 、グイッとガッツポーズを決めませんでしたか?、何でしょうかね、この湧き上がってくるエネルギーって。


フリーランスの提供する商品(ヤスハラならコンサルティングであり、研修講師など無形なもの)も、自分が100%関わったものです。それが相手からお金と交換してもらえる場面に立ち会うわけです。それも生にね。ここに、あの「わーい」感が発生して、自分の中にどこからかエネルギーが流入するんです。


え?、しない?、フリーランスなのに?・・・。フリーランス辞めた方がいいかも、遅かれ早かれ辛くなるからね。逆に、この交換でもらうエネルギーに浸れるような仕事ぶりであれば大丈夫。日々なぜか楽しいし、明日も続けようかなってぼんやり思うからさ。そう、交換には値札以上の報酬があるのです。


大金稼いで、資産運用で回していくことでは得られないもの、大きな会社の経営層になって組織を動かして売り上げをあげていくことでは見えないものがある。


どうも、これがフリーランスの真の報酬ではないかと思うのです。

ページのTOPへ戻る