ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

01月11日

1月になりました。けっこー過ぎちゃったけどw、本年も皆々様にとって意味深い年でありますように。


独立して23年目、信州松本に住んで8年目。足し上げていく数字にはあまり意味がなくなってきた年回りですな。人生の最終コーナーを回った感があるので、いままでの走りを誇っても、悔やんでも詮無いことだけは確かです。残りの時間は、秒読みとまでは言わないけど、日読み・年読みなことは実感します。


■コンサルタントという役回りについて


先日、よく行くアンティークショップのオーナーから仕事を聞かれ、マーケティング・コンサルタントと答えました。反応が印象的で「マーケティングですか、いやーお店をやってて必要を感じます。うちの店でもまだまだマーケティングの見方でできることがありそうって思うんです」と、えらく興味を持った様子で語られました。


一方、「コンサルタントですか、正直いうと、印象良くないんですよ。気を悪くしないでほしんですけど、信用できないっていうか、メリットをきちんと提供できないっていうかね」と、一転して、直球のネガティブな感想を語ってくれました。


極端さに苦笑しましたが、驚きはないです。23年前の独立当初は、マーケティングもコンサルタントも豪球のネガティブ意見がたまに飛んできてましたからね。おお、マーケティングは市民権を得てるんだなあ、普段使いの必要性が認められてるんだ、そう感じます。


それにしてもコンサルタントの市民権のなさというか、いまだに微妙な気分を相手に与えているのは何故かなあと考え込みます。まあ、分からんでもないのは長くこの仕事をやっていると、コンサルタントには2タイプあって、この違いとクライアントとの相性が大きな印象の差を生むのだということです。


2タイプとは「本質型」と「実務型」の違いです。本質型は真実追求であり、学究的なアプローチをします。本質に迫ることでベストな解を求めようとするコンサルティングです。実務型は「切実さ」の軽減です。問題を解決するかどうかではなく、問題と感じる状況に折り合いをつけることで、切実さから解放することです。実務型のコンサルタントにとって、クライアントの「切実さ」こそが自己の存在理由です。


切実さに悩んでいるクライアントに、本質型の正しさを究めるコンサルタントが出会ってしまうと、予想通り、あまり良い終わりにはなりません。お互い、相手を「分かってない輩」に分類し合うことでしょう。


小生も自称・実務型ですが、どこまで相手の「切実さ」に迫れているのかなあって、いぶかしむことはしばしばです。コンサルタントという職業は、もっと好感を持たれるべきだなどとは少しも思いませんが、相手の「切実さ」に日々向き合う姿勢はもっと表していくことは大切だろうなあ、とは感じます。


そんなエピソード。


Go with the flow.

ページのTOPへ戻る